ロシア連邦
日露外相会談


9月21日(水曜日)午後6時00分(日本時間22日(木曜日)午前7時00分)から約30分間,国連総会に際し米国・ニューヨークを訪問中の岸田文雄外務大臣は,セルゲイ・ラヴロフ・ロシア外務大臣と外相会談を行ったところ,概要以下のとおり。
1 プーチン大統領の訪日準備(今後の政治対話,平和条約締結問題)
(1)今後の政治対話
12月に予定されるプーチン大統領の訪日に向けて,平和条約締結問題を含む政治分野,経済分野などで,精力的に準備を進めていくことで一致した。
この大統領訪日に向けた準備の一環として,国会情勢等も踏まえつつ,大統領訪日前に岸田大臣が訪露し,ラヴロフ外相と会談する方向で調整していくこととなった。また,11月を目途に,シュヴァロフ第一副首相の訪日を得て,貿易経済日露政府間委員会を東京で開催し,経済分野の準備も進めていくことを確認した。さらに,外交当局間の対話を更に緊密化する観点から,杉山次官とチトフ第一次官による日露戦略対話の日程を調整していくことで一致した。
(2)平和条約締結問題
岸田大臣から,平和条約締結問題で前進を図ることの必要性を強調した。両外相は,ウラジオストクでの首脳会談のやり取りを踏まえ,この問題についても,大統領訪日に向けて,準備を進めていくことを確認した。
2 北朝鮮問題
3 その他
(1)シリア情勢
シリア情勢について,岸田大臣から,先般米露の精力的な協議を通じて達成された停戦合意が危うくなっている状況を憂慮している,最重要の課題である人道アクセスの改善が全く進んでいないことを危惧する,この重要な局面で全ての当事者や関係国が停戦と人道アクセスを実現するために努力すべきであると述べ,ロシアも建設的な対応を行うよう呼び掛けた。これに対しラヴロフ外相から,先般の停戦合意に言及しつつ,全ての当事者が戦闘行為を停止させる必要があると述べた。
(2)漁業
二国間の個別案件として,岸田大臣から,漁業分野の協力を重視している,ロシア外務省としても,既存の枠組みで持続的な操業ができるよう,国内調整に意を用いてほしいと述べた。