外務大臣談話

平成28年9月12日

1 9月9日,ケリー米国務長官とラブロフ露外相が,シリア全土における敵対行為の停止に関し,合意に達したことを発表しました。我が国はこの合意を歓迎するとともに,本件合意に至る米露の努力を高く評価します。また,全ての関係当事者がこの敵対行為の停止を含む今般の合意を受け入れ,遵守するよう強く呼びかけます。また我が国は,この合意が着実に実行され,シリア国内の人道アクセスが改善することで,国連が主導するシリア政治プロセスの進展につながることを強く期待します。

2 我が国は,シリア危機が始まって以来,これまでシリア・イラク及び周辺国に対して16億4,000万ドル以上の支援を実施してきました。我が国としても,引き続き緊急の人道ニーズを踏まえつつ,開発も視野に入れた支援を行っていく考えです。

(参考)9日発表のシリアの敵対行為の停止に関する米露合意〔各種報道〕

(1)9月9日ジュネーブにおいて米露外相は協議を行い,シリアにおける新たな暴力低下のメカニズムに合意した。

(2)右合意によれば,シリアにおいて9月12日より,敵対行為の停止が開始される予定であり,7日間連続の真の暴力の低下とアレッポその他包囲された地域に対する広範で無制限の人道アクセスが実施される。

(3)7日間の計画が機能すれば,米露は「合同履行センター(a joint Implementation Center)」を設置し,ISILやヌスラ戦線(シャーム征服戦線)等の過激派に対する軍事協力を開始する。


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