経済協力開発機構(OECD)

2017年OECD閣僚理事会

平成29年6月9日

  • (写真1)OECD閣僚会合集合写真
    OECD閣僚会合
    (写真提供:OECD)
  • (写真2)グリアOECD事務総長との会談の様子
    グリアOECD事務総長との会談
    (写真提供:OECD)

 6月7日(水曜日)及び8日(木曜日),フランス・パリでOECD閣僚理事会(議長国:デンマーク,副議長国:豪州,英国)が開催され,我が国から,薗浦外務副大臣及び松村経済産業副大臣ほかが出席したところ,結果概要は以下のとおりです。

1 OECD閣僚理事会の概要

  • (1)本年の閣僚理事会のテーマは,「グローバル化を機能させるために:全ての人々によりよい生活を」。反グローバル化や保護主義的な風潮が拡大する中,非常に時宜を得た会合となった。
  • (2)「包摂的な」グローバル化を実現していくためにはどうすべきか,ア 教育・スキル,労働市場,ジェンダー,デジタル化や技術革新への対応等適切な国内政策,イ 競争政策,資本・富の集中への対応,ウ 貿易・投資等の観点から議論した。
  • (3)また,全ての企業・人々に利益をもたらす貿易・投資をどのように推進していくかについて議論した。特に,グローバルな公平な競争条件(レベル・プレイング・フィールド)の重要性,具体的には,過剰生産能力問題,BEPS(税源浸食及び利益移転),贈賄,責任ある企業行動(RBC)等への対応の必要性につき議論した。
  • (4)加盟国拡大を巡る議論では,特定国のOECD加盟審査開始の是非を判断するための「枠組み」の採択を受け,7月から開催される特定国への「枠組み」の当てはめに向けた議論を実施した。
  • (5)成果文書として,閣僚声明仮訳(PDF)別ウィンドウで開く英文(PDF)別ウィンドウで開く),並びに,国際貿易・投資及び気候変動に関する議長声明仮訳(PDF)別ウィンドウで開く英文(PDF)別ウィンドウで開く)が発出された。

2 薗浦副大臣の発言

  • (1) 薗浦副大臣は,松村経産副大臣とともに貿易・投資セッションに出席し,以下の点を主張した。これらはいずれも成果文書にしっかりと反映された。
    • ア 自由貿易の旗手として,(ア)WTOを中心とした多角的貿易体制の維持・強化の重要性や,(イ)グローバル・バリュー・チェーンが発達する中,保護主義は解決策とならない点を強調。
    • イ 公平な競争条件の確保,特に過剰生産能力問題への対応や,市場を歪曲する補助金等の貿易歪曲的措置の撤廃の重要性を主張。
    • ウ 開かれた,誰もが公平に利用可能な「質の高いインフラ」整備の重要性を強調。ガイドラインやグッド・プラクティスの策定に向け,日本としてOECDでの議論を主導するとの決意を表明。
  • (2) 加盟国拡大を巡る議論では,薗浦副大臣から,将来的なOECD加盟を見据え,東南アジアへの関与強化や,加盟意欲の喚起の重要性を強調した。

3 BEPS(税源浸食及び利益移転)防止措置実施条約署名式

  • (1)OECD閣僚理事会に合わせ,7日,税源浸食及び利益移転を防止するための租税条約関連措置を実施するための多数国間条約(BEPS防止措置実施条約)の署名式が開催され,67か国・地域が署名した。日本からは薗浦副大臣が署名した。
  • (2)同条約により,多国籍企業等による国際的な課税逃れ等に対処するためのBEPS防止措置を,迅速かつ効率的に,租税条約に反映可能になる。

4 バイ会談等

  • (1)薗浦副大臣は,会合の合間に,グリアOECD事務総長をはじめ,豪,NZ,加など合計11のバイ会談を行い,TPP,2025年大阪万博の誘致,北朝鮮問題,日本産食品の輸入規制撤廃などについて協議を実施した。
  • (2)また,今時訪問の機会に,薗浦副大臣は,OECD邦人職員関係者及び日本企業関係者と懇談し,意見交換を行った。

5 評価

  • (1)今回の閣僚理事会では,反グローバル化や保護主義的な風潮が拡大する中,反グローバル化の底流にある「格差」に対処すべく,教育・スキル政策,デジタル化や技術革新への対応,公平な競争条件の確保等を閣僚の間で議論し,OECDとして,「包摂的な」グローバル化を進めていくためのメッセージを打ち出すことができた。
  • (2)日本からは,特に,ア 多角的貿易体制の維持・強化,イ 公平な競争条件の確保,ウ 開かれた,誰もが公平に利用可能な「質の高いインフラ」整備等の重要性を強調し,これらはいずれも成果文書にしっかりと反映された。
  • (3)今回の閣僚理事会における議論が,今後,自由で開かれた貿易・投資の推進に向けた,OECDによる更なる客観的な分析や対外的な発信につながることが期待される。


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