経済協力開発機構(OECD)

OECD(経済協力開発機構)の概要

平成30年11月15日

1 沿革

 1948年,米国による戦後の欧州復興支援策であるマーシャル・プランの受入れ体制を整備するため,欧州経済協力機構(OEEC)がパリに設立されました。その後,欧州経済の復興に伴い,欧州と北米が対等のパートナーとして自由主義経済の発展のために協力を行う機構としてOEECは発展的に改組され,1961年に経済協力開発機構(OECD:Organisation for Economic Co-operation and Development)が設立されました。日本は1964年に,原加盟国以外で初めて,また,非欧米諸国として初めて加盟しました。

2 加盟国(以下の36か国)

(1)原加盟国:

 オーストリア,ベルギー,デンマーク,仏,独,ギリシャ,アイスランド,アイルランド,伊,ルクセンブルク,オランダ,ノルウェー,ポルトガル,スペイン,スウェーデン,スイス,トルコ,英,米,カナダ

(2)その後の加盟国:

 日本(1964年),フィンランド(1969年),豪(1971年),ニュージーランド(1973年),メキシコ(1994年),チェコ(1995年),ハンガリー,ポーランド,韓国(以上1996年),スロバキア(2000年),チリ,スロベニア,イスラエル,エストニア(以上2010年),ラトビア(2016年),リトアニア(2018年)((注)コロンビアが国内批准手続中(2018年11月現在))

3 目的

 OECD設立条約は,以下の3つをOECDの目的としています。(第一条)

(1)経済成長:

 加盟国の財政金融上の安定を維持しつつ,できる限り高度の経済と雇用,生活水準の向上の達成を図り,もって世界経済の発展に貢献すること。

(2)開発:

 経済発展の途上にある地域の健全な経済成長に貢献すること。

(3)貿易:

 多角的・無差別な世界貿易の拡大に寄与すること。

4 特色

 OECDは,1,700名を超える専門家を抱える世界最大のシンク・タンクであり,経済・社会の幅広い分野において多岐にわたる活動を行っている国際機関です。特に,(1)経済政策・分析,(2)規制制度・構造改革,(3)貿易・投資,(4)環境・持続可能な開発,(5)ガバナンス(統治),(6)非加盟国協力などの分野において,活発な活動を行っています。その特色の一つは,相互審査(ピア・レビュー)をはじめとする活動を通じて「世界標準」が醸成されていくところにあります(「世界のスタンダード・セッター」)。最近では,こうした実際に政策提言を実行に移す側面を重視し,「シンク・ドゥー・タンク」と自ら称しています。加盟国は,こうしたOECDの活動への参加を通じて,自国の経済・社会政策や制度を調整・改善する機会を得ています。
 毎年開催されるOECD閣僚理事会では,一年間の活動の総括及び将来の活動指針を中心に議論され,G7・G20サミットなどでの議論につながることがよくあります。
 加えて,近年,OECDは,ア 持続可能で包摂的な成長の実現のため社会,環境等の分野にも視座を広げ,横断的な分析を行うNAEC(経済的課題に関する新たなアプローチ)といった取組みや,イ 2014年にOECD閣僚理事会議長国であった日本が提唱して立ち上がった「東南アジア地域プログラム」によるアジアへのアウトリーチを推進する等,日本にとってのOECDの意義は一層高まっています。

5 事務局(パリ)

  • (1)事務総長(任期5年):アンヘル・グリア(メキシコ出身。2006年5月就任。2015年5月,三選が承認され,2021年までの在職が確定。)
  • (2)事務次長:河野正道(日本出身。2017年就任。),マリ・キヴィニエミ(フィンランド出身(元首相)。2014年就任。),ルドガー・シュークネヒト(独出身。2018年就任。)
  • (3)事務局職員総数は3,486名(2017年末現在)。事務局専門職員及び特別職職員1,781名中,78名(4.38%)を日本人職員が占めています(2017年末現在)。

6 日本にとってのOECDの意義

(1)OECDの活用を通じた我が国の意向の国際経済への反映

 世界各国が共通に抱えることが見通される新たな諸課題についての情報交換・政策調整を行うとともに,新たなルール作りに我が国の意向を反映させる場として積極的に活用することができます。

(2)アジアにおける活動の強化

 経済分野におけるアジアの存在感が増す中,2014年に我が国の主導により立ち上げられた東南アジア地域プログラム等の推進により,同地域におけるOECDの活動を強化することは,経済環境(投資環境,知的財産権の保護等)の改善を通じて我が国企業の活動支援にもつながるとの観点からも,極めて重要です。

(3)日本人専門家の活動育成

 OECDで働く日本人職員数を増やし,各種の専門分野において国際的な影響力を発揮する人材の層を厚くすることが,我が国の国際的人材の育成を進めるとともに,上記のようなOECDの活用を支えていく上での大きな原動力となります。
 日本人職員の増強のために,毎年OECD人事幹部が訪日し,合同キャリアフェア等を開催している他,大学で就職セミナー等を実施しています(2018年7月は,早稲田大学,2017年11月は,東京大学,上智大学,国際基督教大学にてセミナーを実施。)。


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