ブータン王国

平成30年6月23日
日・ブータン外相会談1
日・ブータン外相会談2
 本23日(土曜日),ブータンを訪問中の河野太郎外務大臣は,9時45分(現地時間)から約50分間,ダムチョ・ドルジ・ブータン王国外務大臣(H.E. Mr. Damcho Dorji, Minister for Foreign Affairs of the Kingdom of Bhutan)と外相会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。
 なお,会談に先立ち,両外相立ち会いの下,平松賢司駐ブータン大使(インドにて兼轄)とヴェツォプ・ナムギャル駐日ブータン大使(H.E. Mr. Vetsop Namgyel, Ambassador Extraordinary and Plenipotentiary of the Kingdom of Bhutan to Japan)(インドにて兼轄)との間で,ブータンに対する無償資金協力「人材育成奨学計画」に関する書簡の交換が行われました。
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1 河野大臣から,本年4月にドルジ外務大臣がトブゲー首相とともに大磯町を訪問したことに感謝を述べつつ,日本の閣僚として初となる今回のブータン訪問を実現でき嬉しく思う,これを契機に両国関係を一層促進したい,日本は民主主義等の普遍的価値を共有するブータンを重視しており,ブータンの安定は地域の平和と安定に資するとの認識のもと,日本はブータンの発展を引き続き友人として支えていく決意に変わりはない旨述べました。これに対して,ドルジ外相から,日本の閣僚による初のブータン訪問として,河野大臣をお迎えでき嬉しい,河野大臣とともに両国関係を発展させていきたい旨述べました。

2 河野大臣から,ブータンの第12次5か年計画を踏まえ,後発開発途上国(LDC)卒業後もブータンの経済社会開発を力強く支援する旨述べるとともに,今後,両国間の経済協力のみならず貿易投資関係を促進していきたい旨述べました。これに対して,ドルジ外相から,これまでの日本による支援への感謝が述べられるとともに,今後の日本からの支援に対する期待が述べられました。

3 河野大臣から,日本語能力試験のブータンでの実施に向けた協力,本年7月に予定されるブータンからの初のパラリンピック選手育成指導者の招へい,柔道場設立に向けた取組等を通じたスポーツ分野での取組などを通じて両国の人的交流を一層促進したい旨述べました。これに対して,ドルジ外相から,日本語能力試験のブータンでの実施を通じた日本語学習への関心の高まりに対する期待が示されるとともに,2020年東京パラリンピックでブータンとして初めて選手を派遣できるよう日本政府と協力していきたい旨述べました。さらに,双方は,昨今増加している日本語学校に在学するブータン人留学生について,留学生が効果的に本来の留学目的を達成できるよう,両国政府で協力することで一致しました。

4 また,双方は国際的な課題や国際情勢について意見交換を行い,特に北朝鮮問題については,河野大臣から,米朝首脳会談の結果を踏まえ,引き続き北朝鮮に安保理決議の完全な履行を求めていくことが重要,また,拉致問題の早期解決に向けた協力を求め理解を得ました。


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