フィリピン共和国

平成31年2月10日
河野外務大臣とムラド・モロ・イスラム解放戦線(MILF)議長との会談1
河野外務大臣とムラド・モロ・イスラム解放戦線(MILF)議長との会談2

 本10日午後5時から約15分間(現地時間;日本時間同日午後6時から),河野太郎外務大臣は,在ダバオ総領事館開館式典への出席等のため訪問中のフィリピン・ダバオにおいて,ムラドMILF議長(Mr. Al Haj Murad Ebrahim,Chairman of Moro Islamic Liberation Front)と会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。

1 冒頭,河野大臣から,1月の住民投票の際に,鈴木憲和外務大臣政務官を団長とする日本政府監視団をMILF本部のあるキャンプ・ダラパナンに迎えていただいたことに謝意を述べ,住民投票の結果,バンサモロ基本法が批准されたことを歓迎する旨述べました。

2 今後のミンダナオ和平プロセスに関し,河野大臣とムラド議長は,バンサモロの住民が平和の恩恵を実感することや,MILF元兵士の退役・武装解除活動が円滑に行われることが重要との認識で一致しました。河野大臣から,退役・武装解除活動の立ち上げを支援するため,独立退役・武装解除機関(IDB)や合同和平治安チーム(JPST)への車両や機材の供与を行うことを表明しました。また,本日署名された約2億ドルの借款事業である「ミンダナオ紛争影響地域道路ネットワーク整備計画」を通じて,ミンダナオの人々が学校や病院等の社会サービスにアクセスしたり,地域経済活動の活性化につながるなど,生活の基盤を支える道路網整備に貢献したいと述べました。

3 ムラド議長からは,日本による長年の一貫した支援に深い謝意が述べられ,日本をはじめとする国際社会による今後の協力に強い期待感が示されました。


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