報道発表
ナミビア共和国に対する感染症対策及び保健・医療体制整備のための支援
(無償資金協力)
9月2日(現地時間同日)、ナミビア共和国の首都ウィントフックにおいて、我が方原田秀明駐ナミビア共和国日本国特命全権大使と先方ネトゥンボ・ナンディ=ンダイトワ・ナミビア共和国副首相兼国際関係・協力大臣(Hon. Netumbo Nandi-Ndaitwah, Deputy Prime Minister and Minister of International Relations and Cooperation of the Republic of Namibia)との間で、供与額3億円の保健・医療関連機材のための無償資金協力(「経済社会開発計画」)に関する書簡の交換が行われました。
1 ナミビアにおいては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により医療体制が逼迫しつつあるとともに、近隣の南部アフリカ諸国との物流が盛んであることによる更なる感染拡大のリスクが懸念されるため、感染症対策及び保健・医療体制の強化が喫緊の課題となっています。本計画は、ナミビアに対し、可搬型超音波画像診断装置等の保健・医療関連機材を供与することを通じて、同国の感染症対策及び保健・医療体制の強化に寄与することが期待されます。
2 新型コロナウイルス感染症の世界規模での拡大は、人の往来やモノの流通がグローバルに進展している今日、日本を含む全ての国の経済・社会にとっても大きな脅威であり、まさに人間の安全保障に直結した世界全体にとっての深刻な危機として国際社会全体が一致して取り組むべき課題です。とりわけ、保健・医療体制が脆弱な途上国における感染拡大防止は、在留邦人の健康・安全に直結するのみならず、我が国への感染症流入を予防する観点からも極めて重要であり、我が国の経済・社会にも大きく影響し得る喫緊の課題です。
3 我が国としては、新型コロナウイルス感染症の一日も早い沈静化に向けて、引き続き、国際社会の取組を主導すべく保健・医療体制が脆弱な国々を支援していきます。更に、この支援が、一人ひとりの健康を含む人間の安全保障を推進するとともに、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)(PDF)の実現を含むSDGs達成のための基盤づくりに役立つことを期待しています。
4 我が国は、2019年8月に開催した第7回アフリカ開発会議(TICAD7)において、UHC拡大とアフリカ健康構想の推進を表明(PDF)しており、この協力は同表明を具現化するものです。
[参考]ナミビア共和国基礎データ
ナミビア共和国の面積は約82.4万平方キロメートル(日本の約2.2倍)、人口は約245万人(2018年、世界銀行)、人口1人当たりの国民総所得(GNI)は5,250米ドル(2018年、世界銀行)。