報道発表

我が国提出の小型武器決議案の国連総会第一委員会における採択

令和元年11月7日

1 昨6日(現地時間5日),ニューヨークにおいて,我が国,コロンビア及び南アフリカが国連総会第一委員会に提出した小型武器非合法取引決議案が,昨年より12か国多い60か国の原共同提案国を得て,コンセンサスにより採択されました。

2 本決議案は,小型武器のテロリスト等への移転を含む非合法な取引を根絶し,持続可能な開発目標(SDGs)を達成するために,各国が国連小型武器行動計画を十分かつ効果的に実施することの重要性を強調しています。

3 また本決議案は,同行動計画実施のための国際協力・支援等の必要性を強調するとともに,国連内に新たに小型武器の管理促進のための「人命を救う軍縮」基金(SALIENT fund)が設立されたことを歓迎しており,同行動計画を一層効果的に実施すべく,国際社会が一丸となって,小型武器問題に取り組む環境を醸成する上で意義を有するものです。

[参考1]国連小型武器行動計画(Programme of Action : POA)
 小型武器の無秩序な取引や拡散の規制に対して講ずべき国内,地域,国際の各レベルの具体的措置として以下を列挙。2001年7月の国連小型武器会議において,政治文書として採択。ケニアを指名議長として,第7回隔年会合(BMS7)を2020年6月15日から19日の間,国連本部において開催予定。

  • 小型武器非合法取引を規制するための法制度整備
  • 法執行機関等による情報共有
  • トレーシングのための措置
  • 小型武器の回収・破壊等を含む武装解除・動員解除・社会復帰(DDR)の実施
  • 被害国における法執行等の分野における能力構築のための国際協力

[参考2]持続可能な開発目標(SDGs)における武器管理
 SDGsでは,目標16.4において,「2030年までに,違法な資金及び武器の取引を大幅に減少させ,奪われた財産の回復及び返還を強化し,あらゆる形態の組織犯罪を根絶する」ことを掲げている。

[参考3]「人命を救う軍縮」基金(Saving Lives Entity (SALIENT) fund)
 昨年5月に発表されたグテーレス国連事務総長の軍縮アジェンダにおいて立ち上げが発表されたもの。平和構築や開発支援の中で小型武器対策を行うことで,紛争予防及び平和の持続に向けて,より効果的な取組を行うとの考えの下,国連内に新たに設けられた任意信託基金。我が国は,平成30年度補正予算で,同基金に2.2億円(200万米ドル)を拠出。現時点で大部分が日本の拠出。


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