報道発表

チョウ・ティン・スエ・ミャンマー国家最高顧問府大臣による河野外務大臣表敬

平成30年6月11日
チョウ・ティン・スエ・ミャンマー国家最高顧問府大臣による河野外務大臣表敬1
チョウ・ティン・スエ・ミャンマー国家最高顧問府大臣による河野外務大臣表敬2

 本11日午後5時20分から約30分間,河野太郎外務大臣は,訪日中のチョウ・ティン・スエ・ミャンマー連邦共和国国家最高顧問府大臣(Mr. Kyaw Tint Swe, Union Minister for the Office of the State Counsellor, Republic of the Union of Myanmar)の表敬を受けたところ,概要以下のとおりです。

1 冒頭,河野大臣から,日本は,引き続きミャンマーの民主的な国造りを全面的に支援していく,少数民族和平の更なる進展を期待しており,笹川陽平政府代表と共に,引き続き,ミャンマー政府の取組を最大限後押ししていく旨述べました。

2 引き続き,河野大臣から,ラカイン州情勢につき,G7サミット成果文書で,ミャンマーを後押しするメッセージが入った,ぜひ国際社会の期待を裏切らないよう,早期の避難民帰還を進めてほしい,日本政府としてもしっかり支援していきたい旨述べました。
 また,先般の帰還・再定住に向けた国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)及び国連開発計画(UNDP)との覚書締結を高く評価する旨述べ,今後,国連機関による現地での活動開始を早期に実現し,住宅建設等の環境整備を加速するよう求めました。更に,ミャンマー政府による,外国人委員を含む独立調査団の設置の決定を歓迎する旨伝達し,信頼性と透明性のある調査の早期の開始を働きかけました。

[参考]
 日本政府は,ミャンマー政府によるUNHCR及びUNDPとの覚書締結及び独立調査団の設置の決定を受けて,G7各国に対し,ミャンマーに関する前向きなメッセージの発出を働きかけていた。G7シャルルボワ首脳コミュニケ(ミャンマー関連部分抜粋)は以下のとおり。

「我々は,ミャンマーによる最近のコミットメントを歓迎するとともに,ミャンマーにおいて持続的な平和を構築し,民主的な移行を支援するための取組を調整するとともに,ミャンマー,特に現在進行中のロヒンギャの危機の文脈で,安全で妨害されない人道的アクセス並びに安全で,自発的で,尊厳ある形での難民及び避難民の帰還を確保するための取組を調整することを誓約する。」

3 これに対し,チョウ・ティン・スエ大臣は,ミャンマーの民主化及び和平の進展のための,日本による長年に亘る一貫した支援に感謝する,ミャンマー政府は,ラカイン州の問題を重視しており,「安全,自発的で尊厳のある」避難民帰還の早期実現のために尽力している,G7サミットにおける前向きなメッセージの発出のための日本の尽力に感謝する旨述べました。

4 また,少数民族和平につき,河野大臣から,日本政府は,ミャンマー南東部における和平の進展を歓迎しており,引き続き復興開発支援を実施していく,カレンニー民族進歩党(KNPP)の早期の停戦合意を期待する,ミャンマー北部の武装勢力支配地域における人道支援アクセスの確保が重要である旨述べ,チョウ・ティン・スエ大臣からは,ミャンマー政府としても北部における早期の停戦及び人道支援アクセスの確保の重要性を認識している旨述べました。


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