報道発表
ウズベキスタン,カザフスタン,キルギス及びタジキスタンに対する無償資金協力
「中央アジアにおける薬物・犯罪に対する国境連絡事務所設置及び越境協力強化計画」に関する書簡の交換
1 本10日(現地時間同日),キルギスの首都ビシュケクにおいて,我が方原田和哉在キルギス臨時代理大使と先方アシータ・ミッタル国連薬物犯罪事務所(UNODC)中央アジア地域事務所地域代表(Ms. Ashita MITTAL, the Regional Representative of the Regional Office for Central Asia, United Nations Office on Drugs and Crime)との間で, 供与額2億9,600万円の無償資金協力「中央アジアにおける薬物・犯罪に対する国境連絡事務所設置及び越境協力強化計画」(the Project for Establishing Border Liaison Offices and Enhancing Cross-Border Cooperation to Counter Drugs and Crime in Central Asia)に関する書簡の交換が行われました。
2 中央アジア諸国は,国境管理体制が脆弱なため,アフガニスタンからロシア・欧州に向けた麻薬,武器の密輸ルートとなっており,国境管理能力の強化が地域の重要な課題となっています。
3 この協力は,UNODCを通じて,国境管理体制が脆弱な中央アジア諸国において,国境連絡事務所の新設及び機材整備並びに治安機関職員の能力強化等を実施することにより,中央アジア諸国の国境管理,麻薬対策の強化を行うものです。今回の協力が,中央アジア諸国の平和と安定に寄与するとともに,中央アジア域内協力の推進に貢献することが期待されます。
4 なお,2015年10月,安倍晋三内閣総理大臣が中央アジア5か国を訪問した際に,日本と中央アジア諸国が国境管理・麻薬対策の分野で協力(PDF)していくことが重要であるとの認識で一致しました。今回の協力はそのフォローアップの一環として行われるものです。
(参考)基礎データ
ウズベキスタンは,面積約44.7万平方キロメートル(日本の約1.2倍),人口2,930万人(2014年,国連人口基金),人口1人当たり国民所得(GNI)2,065ドル(2014年,世界銀行)
カザフスタンは,面積約272.5万平方キロメートル(日本の約7倍),人口1,660万人(2014年,国連人口基金),人口1人当たり国民所得(GNI)11,670ドル(2014年,世界銀行)
キルギスは,面積約20万平方キロメートル(日本の約半分),人口560万人(2014年,国連人口基金),人口1人当たり国民所得(GNI)1,250ドル(2014年,世界銀行)
タジキスタンは,面積約14.3万平方キロメートル(日本の約0.4倍),人口840万人(2014年,国連人口基金),人口1人当たり国民所得(GNI)1,060ドル(2014年,世界銀行)