パレスチナ
日・パレスチナ首脳会談

(写真提供:内閣広報室)

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本15日午後6時25分から約45分間,安倍晋三内閣総理大臣は総理官邸において,実務訪問賓客として訪日中のマフムード・アッバース・パレスチナ大統領(H.E. Dr. Mahmoud ABBAS,President of Palestine)と首脳会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。

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1 日・パレスチナ関係

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(1)安倍総理大臣から,概要以下を述べました。
これまで日本は,パレスチナの国造りに必要な経済開発と人材育成に,着実に取り組んできている。
今般パレスチナへの7,800万ドル以上の新規支援を決定。「平和と繁栄の回廊」構想の中核事業であるジェリコ農産加工団地での操業開始は喜ばしい。
ジェリコのヒシャム宮殿遺跡の保存・展示に係る文化無償協力については,パレスチナの観光開発の一助となることを期待。先般,パレスチナ開発のための東アジア協力促進会合(CEAPAD)を開催し,東アジア諸国の知見を生かしたパレスチナ支援について議論した。
(2)これに対し,アッバース大統領は,概要以下を述べました。
日本からの新たな支援の発表に大変感謝している。日本の「平和と繁栄の回廊」構想を誇りに思っている。日本からパレスチナへの着実な支援に感謝。ジェリコ農産加工団地では生産が開始し地域の平和がもたらされることを祈念。CEAPADにも感謝。
2 中東和平
(1)安倍総理大臣から,概要以下を述べました。
パレスチナ問題は,中東地域が抱える根源的かつ歴史的な問題であることを指摘し,パレスチナ現地情勢の悪化と,和平プロセスの停滞に懸念を表明。非暴力と対話による和平に向けたアッバース大統領の努力を支持する。国連安全保障理事会非常任理事国及びG7議長国として,アッバース大統領とも緊密に連携をして中東地域の安定の解決に向けて更なる貢献を行っていきたい。
(2)アッバース大統領から,概要以下を述べました。
パレスチナとイスラエルの関係は変わらず膠着。この状況が終わることを願っている。今後中東和平に関する国際会議が開催される場合には日本にも参加を期待する。イスラエルによる入植活動は国際法違反であり二国家解決を妨げている。しかしイスラエルとの交渉を通じて問題を解決するとの立場に変わりはない。中東和平において日本がさらに積極的な役割を果たすことを期待。
3 地域情勢
このほか,両首脳はシリアなど地域情勢について意見交換を行い,アッバース大統領よりテロや暴力的過激主義に反対するとの立場が強調されました。