パレスチナ

平成27年1月21日
(写真提供:内閣広報室)
(写真提供:内閣広報室)
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安倍総理は、1月20日(火曜日)、パレスチナを訪問したところ、概要は以下のとおりです。
 
1.主な行事

アッバース大統領との会談及び昼食会
 
2.概要

会談に先立ち、安倍総理は、ヨルダン川西岸ラマッラのアラファト廟を訪問し、故ヤーセル・アラファト・パレスチナ解放機構(PLO)議長の墓前にて献花を行い、同議長の冥福を祈った。
大統領府における歓迎式典後、安倍総理はアッバース大統領と会談を行った。
直前に発生したISILによる日本人2名の殺害予告の動画の配信に関し、安倍総理より、人命を楯にとって脅迫することは許しがたいテロ行為であり,日本国民は強い憤りを覚えているとして,人命を確保するために、情報収集をはじめ、パレスチナ側の支援を要請。
これに対し、アッバース大統領より、テロ行為は絶対に許せない行為であり、いかなるテロにも対抗していく、日本人誘拐が早く解決し、拘束された2名が早く解放されることを望む、日本国民との連帯の念を表明する旨述べた。
安倍総理からは、昨年夏のガザ紛争で多くの無辜のパレスチナ人が犠牲になったことに改めてお悔やみを述べ、未だ劣悪な人道状況に多くの市民が苦しんでいることを懸念する旨伝えた。
日本の対パレスチナ支援について、安倍総理は、ガザの人道・復興支援、自治政府への財政支援、雇用、保健分野での支援等のため、国会承認を経て、新規に約1億ドルの支援を行う用意がある旨伝えた。また日本が提唱する「平和と繁栄の回廊」構想の旗艦事業であるジェリコ農産加工団地(JAIP)を早期に稼働させる必要があるとして、パレスチナ側の協力を求めた。さらに、域内の観光促進のための「観光回廊」構想を具体化させ、パレスチナ開発のための東アジア協力促進会合(CEAPAD)を通じて東アジア諸国と連携した支援も継続していく旨述べた。
アッバース大統領は、日本の支援に対して深い感謝の念を述べるとともに、日パレスチナ関係のさらなる発展のために努力していく旨述べた。
中東和平問題については、総理から、独立したパレスチナ国家とイスラエルが平和かつ安全に共存する二国家解決を支持し、直接交渉が中断されていることを憂慮する旨述べ、双方ともに対立をエスカレートする言動は控えるよう、交渉再開に向けた柔軟な対応を要請した。
アッバース大統領は、二国家解決へ向けた努力を粘り強く継続する旨述べ、占領を終結させるための安保理決議や国際条約加盟を含めた国際場裏における動きについて説明した上で、日本も含めた国際社会の支持を求めた。

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