国連外交

平成25年9月26日
UNDG主催サイドイベントでの<br>岸田外務大臣による演説
保健と開発サイドイベントでの<br>安倍総理による演説(写真提供:内閣広報室)
安倍総理のMDGs特別イベントでの挨拶<br>(写真提供:内閣広報室)
1 今次国連総会の統一テーマは「ポスト2015年開発アジェンダ:土台作り(setting the stage)!」であり、ミレニアム開発目標(MDGs)及びポスト2015年開発アジェンダについて、積極的な議論が行われた。
 
2 9月25日(水曜日)(ニューヨーク時間。以下同じ)には、国連総会議長の主催によりMDGs特別イベントが開催され、首脳成果文書(概要)が採択された。この成果文書では、2015年の期限に向けてMDGsの進捗を加速化することを確認するとともに、ポスト2015年開発アジェンダの政府間交渉を次期(第69回)国連総会で開始し、2015年9月に首脳級サミットを開催して採択することが決定された。
 
3 日本は、これまでポスト2015年開発アジェンダに関する議論を積極的に牽引してきており、今次国連総会においても、26日(木曜日)の一般討論演説において、安倍総理大臣から、人間の安全保障の概念の重要性や、「女性が輝く社会」の実現を目指す開発思想等を発信。25日(水曜日)のMDGs特別イベントには安倍総理大臣が出席し、ポスト2015年開発アジェンダにおいては人間の安全保障を指導理念として極度の貧困の撲滅を目指すべきであり、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)や防災の主流化を特に重視する旨述べた(ステートメント全文)。また、23日(月曜日)には国連開発グループ(UNDG)と共催したポスト2015年開発アジェンダサイドイベントに岸田外務大臣が出席し、経済成長と雇用創出により極度の貧困の撲滅を目指し、社会の歪みへの対処や脆弱層への配慮のため人間の安全保障を指導理念とすべきである旨述べた(ステートメント全文)。
 
4 特に日本が重視している保健分野については、国連総会前に安倍総理大臣が国際的医学雑誌『ランセット』に寄稿し、UHCの重要性について発信した上で、25日(水曜日)にジャパン・ソサエティにおいて岸田外務大臣の議長の下サイドイベント「ポスト2015年:保健と開発」を開催した(概要)。このサイドイベントでは、安倍総理大臣からポスト2015年開発アジェンダにおけるUHCの主流化の重要性を訴え、参加したクラーク国連開発計画総裁、キム世界銀行総裁、チャン世界保健機関(WHO)事務局長等は、開発におけるUHCの重要性について指摘するとともに、人間の安全保障と保健分野における日本のリーダーシップに対する高い評価を表明した。

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