英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)

平成30年6月8日
日英首脳会談
(写真提供:内閣広報室)

 6月8日,現地時間午後4時50分(日本時間9日午前5時50分)から約40分間,G7首脳会合出席のためシャルルボワを訪問中の安倍晋三内閣総理大臣は,テリーザ・メイ英首相(The Rt Hon Theresa May MP, Prime Minister of the United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)と日英首脳会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。

1 冒頭

 安倍総理から,昨年8月のメイ首相訪日以来の再会を歓迎する,昨年の訪日後,日英関係は大きく進展し「次の段階」に入りつつあると述べた上で,両国は基本的価値を共有しルールに基づく国際システムを擁護するグローバルな戦略的パートナーであり,北朝鮮問題を始め国際的課題への対応に緊密に連携するとともに,G7サミットでも引き続き有意義な議論ができるよう日英で主導していきたい旨を述べました。
 メイ首相からは,昨年8月の訪日以降,日英関係が「次の段階」に入ったことに合意する,日英両国は価値観を共有しており,特に,自由かつ公正な貿易という概念の重要性を世界に推進するチャンピオンである旨を述べました。
 また,メイ首相から安倍総理に年内できるだけ早期に訪英してほしい旨要請があり,安倍総理としても今後日程を検討する旨述べました。

2 北朝鮮

 両首脳は,北朝鮮による生物・化学兵器を含む全ての大量破壊兵器及びあらゆる射程の弾道ミサイルの完全な,検証可能な,かつ,不可逆的な廃棄(CVID)の実現に向け,両国で緊密に連携していくことで一致しました。さらに,安倍総理から,「瀬取り」監視のための英海軍艦艇派遣を改めて高く評価し,両首脳は引き続き連携を深めていくことで一致しました。また,拉致問題については,安倍総理から早期解決に向けた理解と協力を求め,支持を得ました。

3 二国間関係

 両首脳は,日英間の安全保障分野での協力(PDF)別ウィンドウで開くの進展を評価し,メイ首相から,今年後半にフリゲート艦「アーガイル」を派遣する,陸軍種共同訓練も行う旨を述べました。
 また,英国のEU離脱について,安倍総理から,日系企業の声に引き続き耳を傾けるよう要請するとともに,移行期間の設置や英EU間での高いレベルの市場アクセス・基準調和の実現等を通じ,自由で活発な経済活動が維持されることへの期待を伝えました。
 これに対し,メイ首相から,英とEUの間で移行期間の設置につき認識が一致しており,これにより円滑にEU離脱が実現される,企業に不確実性を与えず,離脱による混乱が生じないように配慮したいとの発言がありました。

4 地域情勢及びグローバルな課題

 両首脳は,ミャンマー情勢イラン情勢等の地域情勢,グローバルな課題への対応についても意見交換し,日英で協力していくことで一致しました。


英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)へ戻る