英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)

日英首脳会談

平成29年4月28日

英語版 (English)

 4月28日12時15分から,英国を訪問中の安倍内閣総理大臣は,チェッカーズ(英首相公式別荘)において,テリーザ・メイ首相(The Rt.Hon. Theresa MAY MP, Prime Minister of the United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)とテタテ(室内及び庭の散歩),ワーキングランチ及び協議形式で,合計約2時間40分の会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。
 なお,チェッカーズに招待されるのは日本の総理としては田中角栄総理に続き安倍総理が2人目であり,昨年に続き2度目。メイ首相が就任してから外国の首脳がチェッカーズに招待されるのは今回が初めてとなります。

1 冒頭

(1)両首脳は,お互いを,普遍的価値を共有するグローバルな戦略的パートナーとして重視しており,安全保障・防衛,経済分野に加え,女性の活躍推進等の共通の国内課題への対応において緊密に連携し,世界に範を示していくことで一致しました。

(2)メイ首相は,EU離脱に関する国民投票実施後の日本企業の英国への投資を歓迎する,離脱交渉については,日本企業の活動に配慮するとともに,日本企業のみならず,他国の企業を含め,投資しやすい環境を維持したい旨述べました。

2 G7タオルミーナ・サミットに向けた協力

(1)両首脳は,保護主義や内向き志向の台頭も懸念される中で,G7の価値・結束・責任が揺るがぬことを世界に示すべきとの点で一致しました。

(2)具体的には,両首脳は,世界経済の成長軌道への回帰を確固たるものとし,下方リスクや格差への不満にも対処する必要があり,すべての政策手段を用いていくことを再確認しました。また,両首脳は,質の高いインフラ,保健及び女性の活躍といった伊勢志摩サミット主要課題(PDF)別ウィンドウで開くをさらに進展させることで一致し,こうした取り組みは日英に共通の国内課題への対処にも有益である点を確認しました。

(3)政治外交分野でも,近年G7で議論を深めてきた,東アジア情勢や海洋安全保障といったテーマについてG7が引き続き議論を深め,声を合わせていく重要性を確認しました。

3 日欧関係

(1)英国のEU離脱
 安倍総理から,日本は強い欧州を支持する,強い欧州は世界に平和と繁栄をもたらす,英国のEU離脱後も欧州の強い結束が維持されることを期待する旨述べました。また,英国のEU離脱交渉において,英国が,離脱に際する透明性・予見可能性の確保や移行期間の設定等を重視していることを評価し,円滑な企業活動の維持のため引き続きの配慮を要請しました。
 両首脳は,日本とEU離脱後の英国との間の経済関係・産業分野のパートナーシップの維持・強化に向け,緊密に連携していくことで一致しました。

(2)日EU・EPA
 両首脳は,世界で保護主義の動きが顕著になる中で,日欧が米国と共に自由貿易の旗を高く掲げ続けなければならないこと,自由貿易の旗手を自認する日本と英国が共に手を携えリーダーシップを発揮していくことで一致しました。この観点から,両首脳は,日EU・EPAの早期の大枠合意を実現するため緊密に連携していくことで一致しました。

(3)輸入規制の撤廃
 安倍総理から,震災からの復興は最重要課題であり,科学的に安全と証明された福島県産等食品に対する輸入規制撤廃に向けた協力を要請しました。

4 二国間関係

(1)安倍総理から,英国の高速鉄道計画「HS2」においても日本企業が貢献できることを期待する旨を述べました。これに対し,メイ首相からは,様々な日本企業との協力関係を強化していきたい旨述べました。

(2)両首脳は,メイ首相が内務大臣時代に設立に尽力した国家サイバーセキュリティセンターを会談後に安倍総理が視察することに触れながら,2020年の東京五輪に向けてもセキュリティ対応について知見の共有を進めていくことを確認しました。

5 安保・防衛協力

(1)安倍総理からは,インド太平洋が国際公共財であり続け,いずれの国にとっても自由で開かれていることが重要である旨述べました。両首脳はその目的のため,航行の自由を含む法の支配に基づく秩序の支持,海上法執行能力の向上支援や共同訓練等の安保・防衛協力を具体的に推進していくことで一致しました。

(2)両首脳は,英海兵隊が同乗するフランス練習艦隊「ジャンヌ・ダルク」が明日29日に訪日し,グアム等のアジア太平洋地域において日仏英米4か国での共同訓練を実施することは,航行の自由への我々の強いコミットメントを示すものとして高く評価する点で一致しました。

6 地域情勢

(1)北朝鮮に関し,両首脳は,新たな段階の脅威であり,更なる挑発行動に対し,現在ニューヨークで行われている国連安保理での協議でも引き続き両国で連携していくことで一致しました。安倍総理からは,拉致問題の解決は安倍総理の最重要課題である旨を説明し,メイ首相からその解決に向けた取組への理解と支持が表明されました。

(2)東シナ海・南シナ海情勢に関し,両首脳は,法の支配に基づく国際秩序の維持のため,引き続き緊密に連携していくことで一致しました。

(3)シリア情勢に関しては,両首脳は,シリアで行われた化学兵器の使用は絶対にあってはならず,事態が複雑化する今こそ,日英の緊密な連携が重要であるとの認識で一致しました。

(4)米国については,両首脳は,地域及びグローバルな問題の解決に向けて,米国とその最重要国である日英の連携が重要であることで一致しました。


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