フランス共和国

平成29年5月26日
マクロン仏大統領と握手する安倍総理大臣
(写真提供:内閣広報室)
日仏首脳会談
(写真提供:内閣広報室)

 5月26日18時15分から,G7タオルミーナ・サミット出席のためイタリアを訪問中の安倍内閣総理大臣は,エマニュエル・マクロン大統領(H. E. Mr. Emmanuel Macron, President of the French Republic)と約20分間,初めてとなる会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。

1 冒頭

 安倍総理からは,マクロン大統領のG7サミットへの初参加を歓迎するとともに,緊密に協力していきたい旨述べたのに対し,マクロン大統領からは,日仏は,自由・民主主義という同じ価値観を有し,歴史,文化,経済,産業などの面でも多くのことを共有しており,広範な分野で多様な協力ができると思う旨述べました。

2 二国間関係

(1)両首脳は,安全保障・防衛協力分野における近年の進展を確認するとともに,ACSA交渉,防衛装備・技術協力宇宙協力等を引き続き推進していくことで一致しました。

(2)仏海軍艦隊「ジャンヌ・ダルク」の訪日及び日仏英米による共同訓練は,このような画期的な協力の進展の現れであることを確認するとともに,安倍総理から,インド太平洋に領土を有するフランスと,インド太平洋の国際秩序を国際公共財とすべく連携したい旨述べました。

(3)また,両首脳は,パリ協定についても日仏で協力していくことを確認した他,「ジャポニスム2018」の成功へ向けた協力を再確認し,開会式に共に出席する方向で一致しました。また総理から,マクロン大統領にも早期に訪日して欲しいと要請したところ,喜んでお受けしたい旨の遣り取りがありました。

3 日EU関係

(1)日EU・EPAについて,両首脳は早期大枠合意へ向けて協力することで一致しました。

(2)英国のEU離脱交渉について,安倍総理から,透明性と予見可能性への配慮を要請するとともに,福島県産等食品への輸入規制については,更なる規制の撤廃に向けた協力を要請しました。マクロン大統領も,交渉過程の予見可能性の確保の重要性に賛同し,英国のEU離脱が安定的に行われることが重要である旨述べました。

4 地域情勢

(1)北朝鮮について,安倍総理から,新たな段階の脅威である北朝鮮の核・ミサイル問題に関する我が国の立場を述べたのに対し,マクロン大統領からも,日本の立場を完全に支持することで一致しました。

(2)その他,アジア情勢,対ロシア関係,日仏アフリカ協力についても,両首脳の間で意見交換が行われました。


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