ルールに基づく自由で公正な国際経済秩序の維持・強化
AI外交
AIは、経済・社会の発展の基盤となる技術であり、今や国力を左右する技術として各国間で開発競争が激化している分野です。また、安全保障にも直結する外交上の重要な課題です。
情報セキュリティ・リスク等に適切に対応し、日本のAI産業の海外展開を通じたイノベーションを促進するためにも、同盟国・同志国と連携し、グローバル・サウスを含む各国において、「安全、安心で信頼できるAI」ガバナンス及びエコシステムを共創することが不可欠です。
1 AIに係る国際ガバナンスの構築
(1)広島AIプロセス
広島AIプロセスは、2023年5月、我が国議長国下のG7広島サミットの結果を受け立ち上げられた、生成AIを含む高度なAIシステムの国際的ルールの検討のためのプロセスです。同年12月のG7首脳声明において、「全てのAI関係者向けの広島プロセス国際指針」及び「高度なAIシステムを開発する組織向けの広島プロセス国際行動規範」を含む「広島AIプロセス包括的政策枠組み」が承認されました。また、2024年5月には同プロセスの精神に賛同する国々の自発的な枠組みである「広島AIプロセス・フレンズグループ」が我が国主導で立ち上げられました。広島AIプロセスの国際指針や行動規範の実践は、G7を超えてグローバル・サウスを含む各国・地域に拡大しています。
(2)AIサミット
AIの急速な発展を踏まえ、2023年11月、英国主催にてAI安全性サミット(英国・ブレッチリー)が開催され、AI技術の安全な開発と使用が議論されました。その後、2024年5月の韓国・英国共催AIソウル・サミット(韓国・ソウル)に続き、2025年2月10日及び11日、フランス・パリにおいてAIアクション・サミットが開催されました。我が国は、AIの国際的なガバナンス構築に向けた議論に貢献する観点から、これまでAIサミットに積極的に関与してきています。
- 英国主催AI安全性サミット
- 英国・韓国主催ソウル・サミット
- 仏主催AIアクション・サミット
(3)国連
我が国は、国連の場においても、AIの国際ガバナンスに関する議論に、関係各国と連携しつつ積極的に参加しています。安全、安心で信頼できるAIの実現に向けて、引き続き関連する議論に貢献していきます。
- 「持続可能な開発のための安全、安心で信頼できるAIシステムに係る機会確保」に関する決議(決議原文)

2024年3月21日、国連総会は、「持続可能な開発のための安全、安心で信頼できるAIシステムに係る機会確保」に関する決議をコンセンサスで採択しました。本決議は、安全、安心で信頼できるAIに関する初めての国連総会決議となりました。日本を含むG7各国、豪州、シンガポール、中国、ケニアなど、計123か国が共同提案国入りしました。 - AIに係る能力構築支援に関する国連総会決議(決議原文)

2024年7月1日、国連総会は、「AIに係る能力構築支援に関する国連総会決議」をコンセンサスで採択しました。日本を含むG7各国、豪州、中国、インドネシア、ブラジル等を含む計145か国が共同提案国入りしました。 - グローバル・デジタル・コンパクト(原文)(英語)(PDF)

2024年9月2日に開催された国連未来サミットの成果文書「「未来のための約束(Pact for the Future)」の附属文書として、グローバル・デジタル・コンパクトが採択されました。 - AIに関するハイレベル諮問機関 最終報告書(報告書原文)

2024年9月19日、AIに関するハイレベル諮問機関(国連事務総長の下でAIに関する国際ガバナンスについて分析し提言を行うため設置された機関)による最終報告書「人類のためのAIガバナンス(Governing AI for Humanity)」が公表されました。 - 「AIに関する独立国際科学パネル」及び「AIガバナンスに関するグローバルダイアログ」のTOR決議(原文)(PDF)

2025年8月26日、国連総会は、「AIに関する独立国際科学パネル」及び「AIガバナンスに関するグローバルダイアログ」のTOR決議をコンセンサスで採択しました。
(4)OECD
我が国は、OECDの場においても、2019年にOECD理事会で採択・公表されたOECD AI原則をはじめ、AIの国際ガバナンスに関する議論に積極的に参加しています。また、OECDが新興国・途上国向けに開発を進めているOECD AI原則に基づくAI政策立案を支援する「AI政策ツールキット」について、OECDと東南アジアとの「共創ワークショップ」を共催する等の活動も行っています。
2 「安全、安心で信頼できるAI」エコシステムの共創
我が国は、同盟国・同志国と連携し、また、グローバル・サウス諸国等のニーズに応じた形での、AI関連技術の海外展開、社会課題解決や能力構築・人材育成等を通じ、「安全、安心で信頼できるAI」エコシステムの共創を目指しています。
- 日印AI協力イニシアティブ(JAI)(PDF)

2025年8月のモディ・インド首相訪日時に、「日印AI協力イニシアティブ」を立ち上げました。AIを活用した経済社会課題の解決策の共創や、AI分野における両国の自律性と競争力向上を通じ、双方にイノベーションと成長を実現することを目指しています。- 日印外相間戦略対話(2026年1月16日)
2026年1月16日に行われた日印外相間戦略対話において、両外相は、「日印AI協力イニシアティブ(JAI)」の推進の枠組みとして、「日印AI戦略対話」を立ち上げることで一致しました。両国の関係省庁が幅広く参加する本対話の定期的な開催を通じ、既存の取組を可視化し今後の重点分野を特定することで、具体的なアクションにつなげていきます。
- 日印外相間戦略対話(2026年1月16日)
- 日ASEAN・AI共創イニシアティブ(PDF)

2025年10月26日に開催された第28回日ASEAN首脳会議において、「日ASEAN・AI共創イニシアティブ」を立ち上げました。我が国は、ASEAN各国と共に「安全、安心で信頼できるAIエコシステム」を構築することを目指しています。 - 日本・中央アジアAI協力パートナーシップ(PDF)

2025年12月20日に開催された「中央アジア+日本」(CA+JAD、Central Asia plus JApan Dialogue)/カジャッド)・首脳会合において、高市早苗内閣総理大臣は「日本・中央アジアAI協力パートナーシップ」の立ち上げを発表しました。 - アフリカにおけるAI人材育成・AIガバナンス向上(PDF)

2025年8月に開催された第9回アフリカ開発会議(TICAD 9)において、AI人材の育成推進(PDF)
やAIガバナンス向上に関する取組等を実施することを発表しました。

