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岸田総理大臣のAIソウル・サミット首脳セッションへの参加(ビデオメッセージ)
令和6年5月21日
5月21日午後8時30分から10時12分(日本時間)にかけて、韓国・英国共催によるAIソウル・サミットの首脳セッションが、オンライン形式で開催され、岸田文雄内閣総理大臣がビデオメッセージの形で参加しました。
- 岸田総理大臣は、AIで得られる革新的な機会を最大化するためには、AIのリスクを軽減し、「安全、安心で信頼できるAI」を実現するための国際ガバナンスの形成が急務であると述べました。さらに、昨年、日本が議長国を務める中、G7で立ち上げた「広島AIプロセス」では、国際指針や行動規範を策定し具体的なリスクの削減に取り組んできているほか、先日のOECD閣僚理事会において「広島AIプロセス フレンズグループ」を立ち上げ、「安全、安心で信頼できるAI」の実現に向けた取組を進めていく旨紹介しました。
- また、岸田総理大臣は、本サミットの取組が「広島AIプロセス」と相互補完的であり、AIの安全性に関する国際的な議論を深めることは、AI開発企業等による国際行動規範の履行を促すためにも不可欠である旨述べました。
- さらに、岸田総理大臣は、日本国内の取組として、「広島AIプロセス」の成果も踏まえ、本年4月に「AI事業者ガイドライン」を公表し、幅広い事業者がリスクに応じて、AIを活用できるよう、取組を後押ししていく旨、また、AIの安全性評価について、本年2月に「AIセーフティ・インスティテュート」を設立し、国際的なパートナーと緊密に連携して、相互運用可能な安全性評価手法の確立に向けて取り組んでいく旨述べました。
- 最後に、岸田総理大臣は、本サミットの趣旨に賛同し、AIをめぐる国際的な議論に貢献していく旨述べました。
(参考1)AIソウル・サミット
5月21日午後8時30分から10時12分(日本時間)にかけて、ユン韓国大統領及びスナク英首相の共同議長の下、AIソウル・サミットの首脳セッション「AI安全性サミットを基礎として:革新的かつ包摂的な未来へ」がオンライン形式で開催され、カナダ、EU、フランス、ドイツ、イタリア、日本、韓国、シンガポール、米国、英国、国連、OECD及びAI開発企業関係者が参加。オーストラリアは成果文書のみに参加。
同セッションでは、(1)安全性、(2)革新性、(3)包摂性をテーマとし、昨年11月の英国主催AI安全性サミット(ブレッチリー・サミット)のフォローアップとしてAI安全性の議論を深めるとともに、AI開発におけるイノベーション促進及びAIの恩恵の公平な享受について議論。成果文書として、「安全、革新的で包摂的なAIのためのソウル宣言」及び付録(「AI安全性の科学に関する国際協力に向けたソウル意図表明」)(英文/和文仮訳)が発出された。
5月22日には、ソウルにおいて、閣僚セッションが対面開催される予定(約30カ国が招待されている)。日本からは、西田昭二総務大臣政務官が出席予定。