経済協力開発機構(OECD)
岸田総理大臣の生成AIに関するOECD閣僚理事会サイドイベント出席(結果概要)
令和6年5月2日

現地時間5月2日午前10時55分(日本時間2日午後5時55分)から約20分間、OECD閣僚理事会(MCM)に出席中の岸田文雄内閣総理大臣は、生成AIに関するサイドイベント「安全、安心で信頼できるAIに向けて:包摂的なグローバルAIガバナンスの促進」に出席したところ、概要は以下のとおり(スピーチ原稿別添)。
- 冒頭、昨年我が国がG7議長国として主導した広島AIプロセスに関する動画が会場に流され、次いで、岸田総理大臣から概要以下のとおり述べました。
- 安全、安心で信頼できるAIの実現のための国際ガバナンスの形成が急務であり、その観点から広島AIプロセスを立ち上げ、国際指針や行動規範を策定し、生成AIを巡る具体的なリスクの低減に取り組んだ。OECDにおいてもAI原則の改定という具体的な成果が生み出されることを歓迎する。
- また、49か国・地域の参加を得て、広島AIプロセスの精神に賛同する国々の自発的な枠組みである「広島AIプロセス フレンズグループ」を立ち上げ、国際指針等の実践に取り組み、世界中の人々が安全、安心で信頼できるAIを利用できるよう協力を進めていく。
- さらに、AIによるリスク低減のための技術的措置も重要であり、日本はGPAI東京センターを新設して専門家による技術実証等のプロジェクトを支援するとともに、生成AIがもたらす偽情報等のリスクに対応するため、発信者情報を確認するための技術の社会実装に向けた取組も支援していく。
- これを受けて、コーマンOECD事務総長から、国際的なAIガバナンスに関する日本のこれまでの取組を評価するとともに、安全、安心で信頼できるAIの実現のためには、広島AIプロセスと今般改定されるOECDのAI原則の実施が重要であり、OECDとして引き続き貢献していく旨の発言がありました。また、フレンズグループの参加国を代表して、アレハンドロ・エンシナス・ナヘラ・メキシコ経済省通商担当次官及びグレース・フー・シンガポール持続可能性・環境大臣(兼)貿易関係担当大臣 から、広島AIプロセスの取組を評価しつつ、フレンズグループの取組に積極的に参加していく旨の発言がありました。
- 民間企業から、サム・アルトマンOpenAI社CEOがオンラインで出席し、グローバルなAIガバナンスに関する様々な取組が進展する中で広島AIプロセスの成果である国際指針及び行動規範が重要な役割を果たすことを述べた上で、広島AIプロセスを主導してきた岸田総理のリーダーシップへの謝意と、グローバルサウスも含む形でフレンズグループの取組を今後更に進めることへの期待を表明しました。
【参考】岸田総理スピーチ(和文(PDF)/英文仮訳(PDF)
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【参考】広島AIプロセス・フレンズグループ参加国・地域(令和6年5月2日時点)
(※アルファベット順)
(G7)
カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、英国、米国、EU
(その他)
アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブルガリア、チリ、コロンビア、コスタリカ、クロアチア、キプロス、チェコ、デンマーク、エストニア、フィンランド、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、インド、アイルランド、韓国、ラオス、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、メキシコ、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、セルビア、シンガポール、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、タイ、トルコ、アラブ首長国連