アフリカ

令和6年10月3日

アフリカ連合開発庁-アフリカ開発のための新パートナーシップ(AUDA-NEPAD)概要

1 AUDA-NEPADとは

 2001年7月、アフリカ統一機構(OAU)(現アフリカ連合(AU))総会にて、アフリカ自身によるアフリカ開発のためのイニシアティブとして「新アフリカ・イニシアティブ」が採択され、その後「アフリカ開発のための新パートナーシップ(NEPAD)」に改称(共同提案国として、南アフリカ、ナイジェリア、アルジェリア、エジプト及びセネガルが含まれる)。2010年以降は実施機関(NEPAD計画調整庁)として活動。2019年、NEPADからAUDA-NEPAD(アフリカ連合開発庁-アフリカ開発のための新パートナーシップ)へ改組された。

2 AUDA-NEPADの主な役割(マンデート)

 AUの「アジェンダ2063」(注)の実現に向け、大陸レベルの優先プロジェクトの調整・実施や、アフリカ各国・機関の能力強化に向けた取組を行うこと等が挙げられる。
 (注)アジェンダ2063:今後50年間に実現すべきアフリカの包括的な成長及び持続可能な開発のための共通の枠組み。2013年のOAU設立50周年記念宣言を通じアフリカの首脳によって合意された。

3 AUDA-NEPADの重点分野

 AUDA-NEPADでは、以下の6つの分野を重点課題として、AU加盟国が国家開発優先事項を追求する際に、知識に基づく助言を行う。

  • (1)経済統合
  • (2)環境の持続可能性
  • (3)人的資本と制度発展
  • (4)産業化
  • (5)ナレッジマネジメント
  • (6)科学・技術・デジタル化

4 国際協力機構(JICA)との協力

 AUの開発実施機関であるAUDA-NEPADは、JICAとの間で2014年に連携強化のための業務連携協定(MoC)を結び、年次協議を実施中。
 現在、JICAとの連携分野は、地域統合、アフリカ・カイゼン・イニシアティブ(AKI)、食と栄養のアフリカ・イニシアティブ(IFNA)、Home Grown Solutions 及び研究に亘り、各分野の連携強化のため、JICAから企画調査員を派遣中。

5 AUDA-NEPADの体制

  • (1)AU総会
    AUDA-NEPAD首脳委員会議長がAUDA-NEPADの活動に関しAU総会で報告を行うほか、検討、採択のための決定事項に関する提言を行う。
  • (2)AUDA-NEPAD首脳委員会
    AU総会の小委員会として、アジェンダ2063の優先課題に関して最上位の政治的リーダーシップと戦略的ガイダンスを提供し、その勧告を総会に報告し承認を受ける。現在の議長はエルシーシ・エジプト大統領。
  • (3)AUDA-NEPAD運営委員会
    AUDA-NEPAD首脳委員会とAUDA-NEPAD事務局の間に位置する中間組織であり、AUDA-NEPADの活動を監督する。
  • (4)AUDA-NEPAD事務局
    AUDA-NEPAD事務局は南ア・ヨハネスブルグにあり、現在の事務局長官はUNDP出身のナルドス・ベケレ=トーマス氏。
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