マレーシア
日・マレーシア首脳会談



本31日,午前10時05分頃から約1時15分間,安倍晋三内閣総理大臣は,訪日中のマハティール・ビン・モハマッド・マレーシア首相(Tun Dr. Mahathir bin Mohamad, Prime Minister of Malaysia)と首脳会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。会談には,西村康稔内閣官房副長官他が同席しました。
1 冒頭,安倍総理大臣から,昨年5月にマハティール首相が就任してからの1年間,マハティール首相が,法の支配の回復,透明性・ガバナンスの改善,債務削減に取り組んできた姿勢に敬意を表するとともに,日本がマレーシアを全力で支援することを表明しました。また,安倍総理大臣から,38年前にマハティール首相が提唱した東方政策が,長きにわたり両国民の友誼と両国関係の強化の誘導灯になってきた旨,東方政策を礎にした重層的な協力関係をいっそう前進させる決意である旨述べました。
これに対し,マハティール首相から,安倍総理大臣に再会できて嬉しい,訪日して日・マレーシア協力を推進することも大切だが,そもそも訪日して友人たちと会うことが好きである旨述べました。
2 続けて,両首相は,本年3月に2,000億円のサムライ債がマレーシア政府によって成功裏に発行されたことを歓迎しました。また,両首相は,昨年6月の日・マレーシア首脳会談でマハティール首相から要望のあった,日本の大学のマレーシアにおける分校設立について,筑波大学が関心を有していることを歓迎し,引き続き両国が連携していくことを確認しました。安倍総理大臣は,日本がマレーシアで実施中の総合交通調査の進捗を紹介し,これに対し,マハティール首相から,日本の支援に謝意が述べられるとともに,幅広い分野で更なる協力を進めることへの期待が表明されました。また,両首相は,防衛協力,職業教育訓練を含む人材育成,アジア健康構想の下でのヘルスケア分野の協力等についても議論しました。
3 両首相は,北朝鮮や南シナ海問題をはじめとする地域情勢,自由貿易体制等の国際社会が直面する諸課題についても意見交換しました。また,安倍総理大臣から,拉致問題の早期解決に向けた理解と協力を求めました。
4 両首相は,本日の会談の成果を踏まえ,「日本・マレーシア協力:新時代における東方政策再訪」と題するファクトシート(日本語(PDF)/英語(PDF)
)を発出しました。