報道発表

第一回日米フィリピン海洋協議の開催

令和6年12月10日
記念撮影
日米フィリピン海洋協議の様子

 12月10日午後、東京において、日米フィリピン海洋協議を約3時間半開催し、日本から中村亮・外務省南部アジア部長が議長を務め、国家安全保障局、防衛省、海上保安庁の代表者が出席しました。米国からはミラ・ラップ=フーパー米国NSC上級部長(Dr. Mira. Rapp-Hooper, Special Assistant to the President and NSC Senior Director of the United States)を始め、国務省、国防省、沿岸警備隊等の代表者が、フィリピンからはマリア・テレサ・ラザロフィリピン共和国外務省二国間関係・ASEAN関係担当次官(The Honorable Maria Theresa P. Lazaro, Undersecretary of Bilateral Relations and ASEAN Affairs, Department of Foreign Affairs of the Republic of the Philippines)の他、NSC、国防省、沿岸警備隊等の代表者が出席しました。協議の概要は以下のとおりです。

  1. 三者は、まず、本年4月の首脳会合の結果を受け、初めてとなる日米フィリピン海洋協議の開催に至ったことを歓迎し、太平洋でつながれた海洋国家であり、自然なパートナーである三カ国で協力を強化していくことを確認しました。
  2. その上で、三者は最近の南シナ海情勢について意見交換を行い、力による一方的な現状変更の試みに反対することを改めて確認しました。日米両国からは、一貫して南シナ海における紛争の平和的解決に努めているフィリピンの立場を支持するとともに、紛争当事国が比中仲裁判断に従うことを通じ、南シナ海における紛争の平和的解決につながることを強く期待するとの立場を、フィリピンに対して改めて表明しました。
  3. 三者は、法の支配に基づく自由で開かれたインド太平洋についても、その実現に向けて、海洋分野での協力を一層深化させていくとの認識を共有しました。
  4. 協議では、10月に米・フィリピン海洋協議が、また、先週には日・フィリピン海洋協議が、それぞれ開催され、米・フィリピン及び日・フィリピンで海洋分野における二国間連携が一層緊密化している現状を踏まえ、日米フィリピンがそれぞれ二カ国間で進めている具体的な協力も確認するとともに、来年以降も日米フィリピン協力のモメンタムを継続・強化していくために努力することで一致しました。その観点から、フィリピンから来年第二回協議を主催したいとの提案があり、歓迎されました。
  5. なお、本件協議の機会を捉え、中村南部アジア部長は、ラザロ・フィリピン外務次官との間で日・フィリピン二国間での意見交換を行い、安全保障を始めとする、幅広い分野における二国間協力の重要性について、さらに議論を継続する予定です。

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