報道発表

エネルギーの有効活用が出来る廃棄物処理発電施設の整備・運営支援
ミンダナオ島マラウィ市周辺の紛争影響地域における復旧・復興支援
(フィリピンに対する無償資金協力に関する書簡の交換)

平成30年3月20日

  1. 1 本20日(現地時間同日),フィリピン共和国の首都マニラにおいて,我が方羽田浩二駐フィリピン大使と先方アラン・ピーター・カエタノ・フィリピン共和国外務大臣(H.E. Mr. Alan Peter S. Cayetano, Secretary for Foreign Affairs of the Republic of the Philippines)との間で,無償資金協力「ダバオ市エネルギー回収型廃棄物処理施設整備計画」及び「マラウィ市及び周辺地域における復旧・復興支援計画」(合計供与額70億1,300万円)に関する交換公文の署名及び書簡の交換が行われました。

    2 対象案件の概要

    (1)無償資金協力「ダバオ市エネルギー回収型廃棄物処理施設整備計画」(供与額50億1,300万円)

    ア 廃棄物収集・処理は,フィリピンの都市部における共通の課題となっており,世界最大級の行政面積と約160万人の人口を擁するフィリピン第三の都市であるダバオ市においては,経済成長と人口増加に伴い廃棄物排出量が増加しています。廃棄物は一部のリサイクルを除き全量が埋立処理或いは不法投棄されている中で,ダバオ市が唯一保有・管理している最終埋立地は残余年数2~3年と推定されており,今後のダバオ市の健全な社会・経済発展において,中長期的に持続可能な廃棄物処理システムの構築は喫緊の課題となっています。

    イ この計画は,ダバオ市において,廃棄物処理発電施設(廃棄物焼却設備及び発電設備)を整備し運営することにより,廃棄物の適正措置及び廃棄物の持つエネルギーの有効活用(Waste to Energy)を図り,安全で衛生的な生活を実現し,フィリピンの社会基盤構築及び投資促進を通じた持続的経済成長に寄与するものです。この事業の実施により,2022年までには,現在,ダバオ市の最終処分場に搬入されている廃棄物量(540トン/日)の約7割を削減でき,最終処分場のキャパシティを3.6倍にするだけの効果が生まれることが見込まれます。

    (2)無償資金協力「マラウィ市及び周辺地域における復旧・復興支援計画」(供与額20億円)

    ア ミンダナオ島の南西部に位置するムスリム・ミンダナオ自治区は,40年以上に及ぶ紛争の影響もあり,フィリピン国内で貧困率が最も高い地域です。フィリピン政府は,当該地域における平和定着及び開発を促進するために,包括的な和平推進政策を掲げ,取り組んでいるところです。かかる状況の下,2017年5月23日にフィリピン国軍及びフィリピン警察とイスラム過激派武装組織マウテ・グループとの武力衝突が,ムスリム・ミンダナオ自治区南ラナオ州の州都であるマラウィ市にて発生しました。10月23日にフィリピン政府より終結が宣言されるまで,5か月間にわたり戦闘は続き,マラウィ市は壊滅的な被害を受けました。国内避難民は一時期は約36万人にも上り,未だ多くの国内避難民が存在している状況であり,マラウィ市及びその周辺地域の一刻も早い復旧・復興が望まれています。

    イ この計画は,マラウィ市及び周辺の紛争影響地域において,フィリピン政府が学校・道路・保健所等の修復及び建設を実施するための財政支援を行うことにより,マラウィ市及び周辺地域に対する基礎的サービスの提供を図り,同地域における平和と開発に寄与します。

    3 これら2件は,2017年1月の日・フィリピン首脳会談で安倍総理大臣から表明した,ODA及び民間投資を含めた今後5年間で1兆円規模の支援の一環であるとともに,同年10月に日・フィリピン首脳会談の場で発表した「日フィリピン共同声明(PDF)別ウィンドウで開く」及び「ミンダナオの平和及び開発のための日本の支援(PDF)別ウィンドウで開く」の具体化の一つです。

    [参考]フィリピン共和国基礎データ
     フィリピン共和国は,面積約30万平方キロメートル(日本の約8割),人口約1億98万人(2015年,フィリピン国勢調査),人口一人当たりの国民総所得(GNI)は3,580米ドル(2016年,世界銀行)。


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