フィリピン共和国

フィリピン共和国(Republic of the Philippines)

基礎データ

平成30年3月30日

  • フィリピン共和国国旗

一般事情

1 面積

299,404平方キロメートル(日本の約8割)。7,109の島々がある。

2 人口

約1億98万人(2015年フィリピン国勢調査)

3 首都

マニラ(首都圏人口約1,288万人)(2015年フィリピン国勢調査)

4 民族

マレー系が主体。ほかに中国系,スペイン系及びこれらとの混血並びに少数民族がいる。

5 言語

国語はフィリピノ語,公用語はフィリピノ語及び英語。80前後の言語がある。

6 宗教

  • ASEAN唯一のキリスト教国。国民の83%がカトリック,その他のキリスト教が10%。
  • イスラム教は5%(ミンダナオではイスラム教徒が人口の2割以上)。

7 平均寿命

男性65.0歳,女性71.9歳(フィリピン国家統計局)

8 識字率

96.6%(世界銀行 2015年)

9 略史

年月 略史
14~15世紀 イスラム教が伝わり,フィリピンで初のイスラム王国であるスールー王国誕生
1521年 マゼランのフィリピン到着
1571年 スペインの統治開始
1898年 米西戦争。6月12日,アギナルド将軍が独立を宣言
12月10日,米西パリ講和条約調印。米の統治開始。
1935年 独立準備政府(コモンウェルス)発足
1942年 日本軍政開始
1946年 7月4日,フィリピン共和国独立
1965年 マルコス大統領就任
1972年 戒厳令布告
1986年 2月革命によりコラソン・アキノ大統領就任,マルコス大統領亡命
1992年 ラモス大統領就任
1998年 エストラーダ大統領就任
2001年 アロヨ大統領就任
2010年 ベニグノ・アキノ3世大統領就任
2016年 ドゥテルテ大統領就任

政治体制・内政

1 政体

立憲共和制

2 元首

ロドリゴ・ドゥテルテ大統領
His Excellency Mr. Rodrigo R. Duterte

3 議会

上・下二院制
上院24議席(任期6年,連続三選禁止。)
下院297議席(任期3年,連続四選禁止。)

4 行政府

正副大統領はそれぞれ直接投票により選出
大統領  :任期6年,再選禁止
副大統領:任期6年
閣僚任命権者は大統領。
(1)副大統領:レニ・ロブレド
Her Excellency Ms. Maria Leonor G. Robredo
(2)外務大臣:アラン・カエタノ
His Excellency Mr. Alan Peter S. Cayetano

5 内政

 2016年5月9日の大統領選挙で南部ミンダナオ島ダバオ市のドゥテルテ市長(当時)が当選。2016年6月30日にドゥテルテ政権が発足した。ドゥテルテ大統領は,違法薬物・犯罪・汚職対策,ミンダナオ和平を重要課題に掲げている。また,連邦制導入のための憲法改正を目指している。

外交・国防

1 外交基本政策

  • (1)二国間及び地域的枠組みへの参加による政治・安全保障協力の推進
  • (2)経済外交を通じた外資導入及び雇用創出による経済発展
  • (3)海外出稼ぎ労働者の保護

2 軍事力

(1)予算
約3,300億円(2016年)
(2)兵役
志願制
(3)兵力
正規軍22万人/予備役43万人

経済

1 主要産業(出典:フィリピン国家統計局)

 農林水産業(全就業人口の約27%が従事)(2016年1月)

 近年,コールセンター事業等のビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)産業を含めたサービス業が大きく成長(全就業人口の約56%が従事)(2016年1月)

2 GDP(億米ドル)(出典:IMF)

  2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
GDP(億米ドル) 1,685 1,996 2,241 2,501 2,720 2,848 2,920 3,043

3 一人当たりGDP(米ドル)(出典:IMF)

  2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
一人当たりGDP(米ドル) 1,851 2,155 2,364 2,591 2,770 2,844 2,858 2,947

4 経済成長率(%)(出典:フィリピン国家統計局)

  2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
経済成長率(%) 1.1 7.6 3.6 6.8 7.2 6.1 5.8 6.8

5 物価上昇率(%)(出典:フィリピン国家統計局)

  2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
物価上昇率(%) 4.1 3.8 4.6 3.2 3.0 4.1 1.4 1.8

6 失業率(%)(出典:フィリピン国家統計局)

  2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
失業率(%) 7.5 7.3 7.0 7.0 7.2 6.8 6.3 5.7

7 総貿易額(億米ドル)(FOBベース。フィリピン国家統計局)

  2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
(1)輸出(億米ドル) 490.7 384.3 514.9 483.0 521.0 567.0 618.0 588.3 574.1
(2)輸入(億米ドル) 567.4 430.9 549.3 604.9 621.3 624.1 639.2 710.7 841.1

8 貿易品目(出典:フィリピン国家統計局)

(1)輸出:
電子・電気機器(半導体が大半を占める),輸送用機器等
(2)輸入:
原料・中間財(化学製品等の半加工品が大部分),資本財(通信機器,電子機器等が大部分),燃料(原油等),消費財

9 貿易相手国・地域(出典:フィリピン国家統計局)

(シェア順)
(1)輸出(2016年)
日本(20.7%),米国(15.4%),香港(11.7%),中国(11.0%),シンガポール(6.6%)
(2)輸入(2016年)
中国(18.5%),日本(11.8%),米国(8.9%),タイ(8.0%),シンガポール(6.6%)

経済協力

1 日本の援助実績(E/Nベース。技協はJICAベース)

  • (1)有償資金協力:24,683.62億円(2015年までの累計。うち2015年度279.37億円)
  • (2)無償資金協力:2,809.28億円(2015年までの累計。うち2015年度19.15億円)
  • (3)技術協力実績:2,257.40億円(2015年までの累計。うち2015年度66.33億円)

2 日本の対比援助における重点分野(2012年4月「国別援助方針」より)

  • (1)投資促進を通じた持続的経済成長
  • (2)脆弱性の克服と生活・生産基盤の安定
  • (3)ミンダナオにおける平和と開発

3 主要援助国実績(2014年,OECD/DAC統計)

日本473.28百万ドル(34%),米国284.29百万ドル(20%),フランス150.89百万ドル(10%)

4 その他

 対フィリピン援助額は日本二国間ODAの累計ではインドネシア,中国,インドに次いで第4位(1960年~2014年のコミットメントベース累計(21,684.75百万ドル:DAC統計)。また,日本はフィリピンにとって最大の援助供与国。

二国間関係

1 政治関係

 両国間に大きな政治的懸案事項は存在せず,活発な貿易,投資,経済協力関係を背景に,両国関係は極めて良好。2011年9月に二国間関係を「戦略的パートナーシップ」に位置づけ。

2 経済関係

(1)日本の対フィリピン貿易
(ア)貿易品目(財務省貿易統計,2017年)
フィリピンへの輸出 12,479億円
機械機器,金属品,化学品
フィリピンからの輸入 110.961億円
機械機器,食料品及び動植物生産品,金属原料
(イ)貿易額(財務省貿易統計,億円)
  2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
フィリピンへの輸出(億円) 7,672 9,688 8,941 9,458 9,445 10,461 11,383 11,468
フィリピンからの輸入(億円) 5,983 6,948 7,121 7,455 9,011 10,763 10,456 10,092
我が国の対フィリピン貿易の収支(億円) +1,689 +2,740 +1,820 +2,003 +434 +302 +926 +1,376
(2)日本の対フィリピン直接投資(フィリピン国家統計局,億ペソ)
2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
707 583 774 690 448 357 547 271

3 文化関係

  • (1)国際交流基金の対フィリピン事業実績(金額ベース)は,2011年度300百万円。
  • (2)日本の対フィリピン文化無償援助協力は1976年から開始され,2014年度までに44件,総額18億780万円を供与。

4 在留邦人数(2016年10月時点,在留届ベース 海外在留邦人数調査統計(平成29年要約版))

16,977人

5 在日フィリピン人数(2016年末法務省統計)

243,662人(全体の9.3%。国籍(出身地)別で,中国,韓国・朝鮮に次いで第3位)

6 要人往来(2001年以降,肩書きは当時のもの)

(1)往
年月 要人名
2001年2月 衛藤外務副大臣
2001年9月 杉浦外務副大臣
2002年1月 小泉総理大臣
2003年1月 矢野外務副大臣
2003年12月,2004年1月 阿部外務副大臣
2004年6月 川口外務大臣
2005年5月 大野防衛庁長官
2005年6月 川口総理大臣補佐官
2006年1月 塩崎外務副大臣
2006年7月 麻生外務大臣
2006年12月 安倍総理大臣,麻生外務大臣,甘利経産大臣
2007年1月 安倍総理大臣,浅野外務副大臣,甘利経産大臣
2007年8月 麻生外務大臣
2008年7月 岸田特命担当大臣(科学技術担当)
2010年6月 藤村特派大使(外務副大臣)
2012年5月 安住財務大臣
2013年1月 岸田外務大臣
2013年6月 小野寺防衛大臣
2013年7月 安倍総理大臣
2013年9月 山本内閣府特命担当大臣
2013年12月 小野寺防衛大臣
2014年1月 新藤総務大臣
2014年5月 三ツ矢外務副大臣
2014年7月 茂木経済産業大臣
2015年5月 宮沢経済産業大臣,薗浦外務大臣政務官
2015年8月 太田国土交通大臣
2015年9月 宇都外務大臣政務官
2015年11月 安倍総理大臣,岸田外務大臣,林経済産業大臣
2016年6月 河井総理大臣補佐官
2016年8月 岸田外務大臣
2016年12月 河井総理大臣補佐官
2017年1月 安倍総理大臣
2017年6月 河井総理大臣補佐官
2017年7月 福田元総理
2017年8月 河野外務大臣
2017年8月 中根外務副大臣
2017年10月 佐藤外務副大臣
2017年11月 安倍内閣総理大臣,河野外務大臣
2017年11月 薗浦内閣総理大臣補佐官
2017年12月 堀井巌外務大臣政務官
2018年1月 野田総務大臣
(2)来
年月 要人名
2001年3月 ユーチェンコ特別代表
2001年3月,9月,2002年12月 ロハス貿易産業相
2001年3月,7月 ゴードン観光相
2001年8月 レイエス国防相
2001年9月,2002年5月,12月,2003年6月,12月 アロヨ大統領
2001年11月,2002年11月 ギンゴナ副大統領兼外相
2002年5月,2004年10月 ドリロン上院議長
2002年8月,12月 オプレ外相
2004年10月,11月 プリシマ貿易産業相
2004年10月 ペレス・エネルギー相
2005年2月 ロムロ外相
2005年4月 サントス貿易産業相
2005年9月 ドゥラーノ観光相
2006年4月 ロムロ外相
2006年5月 デ・ベネシア下院議長
2006年7月 ドゥラーノ観光相
2006年10月 テベス財相,ファビラ貿易産業相
2007年5月 アロヨ大統領,ロムロ外相,テベス財相,ファビラ貿易産業相
2007年10月 ファビラ貿易産業相
2008年3月 テベス財相,ファビラ貿易産業相
2008年12月 ロムロ外相,レクト国家経済開発相
2009年1月 メンドーサ運輸通信相,テベス財相,ファビラ貿易産業相,レクト国家経済開発相,テタンコ中央銀行総裁
2009年3月 ロケ労働雇用相
2009年6月 アロヨ大統領(実務訪問賓客),ロムロ外相,テベス財相,ロケ労働雇用相,ファビラ貿易産業相,レクト国家経済開発相,テタンコ中央銀行総裁
2010年1月 ロムロ外相
2010年11月 アキノ大統領,ロムロ外相,プリシマ財相,アルメンドラス・エネルギー相
2011年2月 プリシマ財相,ドミンゴ貿易産業相,アルメンドラス・エネルギー相
2011年7月 シンソン公共事業道路相
2011年8月 アキノ大統領,プリシマ財相,ガズミン国防相,アバド予算管理相等(非公式訪問)
2011年9月 アキノ大統領,デル・ロサリオ外相,ロハス運輸通信相,プリシマ財相,ドミンゴ貿易産業相
2012年3月 ロハス運輸通信相
2012年4月 ドミンゴ貿易産業相
2012年6月 ヒメネス観光相
2012年6月 デル・ロサリオ外相
2012年7月 ガズミン国防相
2012年7月 ビナイ副大統領
2012年10月 プリシマ財相,アバド予算管理相,バリサカン国家経済開発相
2013年3月 ドミンゴ貿易産業相,アバヤ運輸通信相
2013年5月 デル・ロサリオ外相
2013年10月 ペティリア・エネルギー相
2013年12月 アキノ大統領,デル・ロサリオ外相,プリシマ財相,ドミンゴ貿易産業相,アバヤ運輸通信相
2014年2月 バルドス労働雇用相
2014年4月 デル・ロサリオ外相
2014年6月 モンテホ科学技術相,アキノ大統領,デル・ロサリオ外相,プリシマ財相,ガズミン国防相,アバド予算管理相
2014年10月 プリシマ財相,シンソン公共事業道路相,ヒメネス観光相
2014年11月 デル・ロサリオ外相
2015年1月 ガズミン国防相
2015年3月 ドミンゴ貿易産業相,シンソン公共事業道路相
2015年5月 プリシマ財相
2015年6月 アキノ大統領,プリシマ財相,シンソン公共事業道路相,ガズミン国防相,ドミンゴ貿易産業相,アバヤ運輸通信相,バリサカン国家経済開発庁長官,アバド大統領府秘書室長,アルメンドラス大統領府長官,コロマ大統領府広報業務担当相
2016年2月 アバヤ運輸通信相
2016年4月 バルドス労働雇用相
2016年5月 アバヤ運輸通信相,プリシマ財相
2016年6月 ドリロン上院議長
2016年10月 ドゥテルテ大統領,アルバレス下院議長,メディアルディア官房長官,ヤサイ外相,ドミンゲス財相,ロレンザーナ国防相,ロペス貿易産業相,ツガデ運輸相,カエタノ上院議員,エスペロン国家安全保障顧問,ゴー大統領特別補佐官
2017年2月 ツガデ運輸通信相,ロペス貿易産業相,ペルニヤ国家経済開発長官,ビリヤール公共事業道路相,ピメンテル上院議長
2017年3月 ドミンゲス財相,ペルニア国家経済開発長官,ビリヤール公共事業道路相,クシエネルギー相,ディオクノ予算管理相,カレタノ上院議員
2017年4月 ピメンテル上院議長,ロペス貿易産業相
2017年5月 ロブレド副大統領
2017年6月 カエタノ外相
2017年9月 ドミンゲス財務相,ペル二ア国家経済開発庁長官,ヴィリヤール公共事業道路相,ツガデ運輸相,ディオクノ予算管理相,クシ・エネルギー相,アンダナール大統領府広報業務担当相,エスペロン国家安全保障担当大統領顧問,ディゾン基地転換開発庁長官
2017年10月 ドゥテルテ大統領,カエタノ外相,ドミンゲス財務相,ロレンザーナ国防相,ロペス産業貿易相,ツガデ運輸相,エスペロン国家安全保障担当大統領顧問,アンダナール大統領府広報業務担当相,ペル二ア国家経済開発庁長官,エバスコ大統領府長官

7 両陛下・皇族の御訪問等

  • 天皇皇后両陛下が皇太子同妃両殿下として御訪問(1962年11月)
  • 秋篠宮同妃両殿下が御訪問(1998年2月)
  • 天皇皇后両陛下が御訪問(2016年1月)

8 二国間条約・取極等

  • 日比賠償協定 1956年5月9日署名(1956年7月23日発効)
  • 日比入国滞在取極 1958年7月24日署名(1958年8月1日発効)
  • 日比友好通商航海条約・議定書 1960年12月9日署名(1974年1月27日発効)
  • 日比航空協定 1970年1月20日署名(1970年5月14日発効)
  • 日比友好通商航海条約改定 1979年5月10日署名(1980年7年20日発効)
  • 日比租税条約 1980年2月13日署名(1980年7月20日発効)
  • 日比技術協力協定 2006年4月4日署名(2010年4月8日発効)
  • 日比経済連携協定 2006年9月9日署名(2008年12月11日発効)
  • 日比租税条約改正議定書 2006年12月9日署名(2008年12月5日発効)
  • 日比社会保障協定 2015年11月19日署名
  • 日比防衛装備協定 2016年2月29日署名(2016年4月25日発効)
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