報道発表

セントルシアに対する無償資金協力に関する書簡の交換

平成29年2月24日

1 2月23日(現地時間同日),セントルシアの首都カストリーズにおいて,我が方岡田光彦駐セントルシア大使(トリニダード・トバゴにて兼轄)と先方アレン・マイケル・シャスネ首相兼財務・経済成長・雇用創出・外務・公共サービス大臣(The Hon. Allen Michael Chastanet, Prime Minister and Minister for Finance, Economic Growth, Job Creation, External Affairs and Public Service)との間で,我が国の防災機材を活用した供与額2億円の無償資金協力(経済社会開発計画)に関する書簡の交換が行われました。

2 カリブ海上の島国であるセントルシアは,外部経済の動向,気候変動や自然災害の影響を受けやすいといった小島嶼国特有の脆弱性の克服が課題となっています。特に,同国では,ハリケーン,津波,地震等の自然災害が頻発しており,一度災害に見舞われると社会的にも経済的にも大きなダメージを受けることから,防災及び減災は同国にとって非常に重要となっています。

3 このため,同国政府は,気候変動等の影響による更なる自然災害の被害緩和を優先課題として取り組んでいます。今回の協力は,セントルシアに対する無償資金協力として,我が国の知見・優れた技術を活用し,災害時のインフラ復興及び被災民等に対する緊急医療サービスの能力向上に資する機材・製品等を供与するものです。

4 我が国は,2014年に安倍晋三内閣総理大臣が日・カリコム首脳会合で表明した「日本の対カリコム政策」(PDF)別ウィンドウで開くの第一の柱として「小島嶼国特有の脆弱性克服を含む持続的な発展に向けた協力」を行うこととしています。その一環であるこの計画により,同国の防災・減災対策及び経済社会開発を支援することのみならず,それらの機材・製品等に対する認知度の向上を図り,継続的な需要を創出し,日本企業の海外展開に貢献することが期待されます。

 

5 さらに,今回の無償資金協力は,我が国の気候変動分野における途上国支援策(PDF)別ウィンドウで開くとして実施するものでもあります。我が国は,2015年11月に「美しい星への行動2.0(ACE2.0)」を発表(PDF)別ウィンドウで開くし,2020年に官民合わせて約1兆3,000億円の気候変動対策支援を実施することを表明しています。我が国としては,セントルシアと引き続き気候変動分野で連携していきます。

(参考)セントルシア基礎データ
 セントルシアはカリブ海南端に位置する,面積約620平方キロメートル(淡路島とほぼ同じ),人口約18.5万人(2015年,世界銀行)の島嶼国。人口1人当たりの国民総所得(GNI)は約7,530米ドル(2015年,世界銀行)。


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