報道発表
エジプトに対する円借款
「電力セクター復旧改善計画」及び「大エジプト博物館建設計画（第二期）」に関する書簡の交換
1 10月24日（現地時間同日），カイロにおいて，我が方香川剛廣駐エジプト大使とサハル・ナスル国際協力大臣（H.E. Dr. Sahar Nasr, Minister of International Cooperation）との間で，総額905億700万円を限度とする2つの円借款に関する書簡の交換が行われました。
これらの案件のうち，「電力セクター復旧改善計画」は，2016年2月のエルシーシ大統領の日本訪問時に，安倍晋三内閣総理大臣から支援表明した新規円借款案件です。
また，「大エジプト博物館建設計画（第二期）」は，2016年9月にエルシーシ大統領との間で実施した首脳会談時に安倍総理大臣から表明したものです。
2 対象案件の概要
（1）電力セクター復旧改善計画（供与限度額：410億9,800万円）（案件位置図（PDF）
）
既設の火力発電所の機器の更新，リハビリ及び予備的部品の供給により，火力発電所の発電設備容量を回復させると同時にプラント効率を安定的に維持・向上させ，電力供給の安定化と温室効果ガスの排出抑制を図り，もってエジプトの持続的成長と雇用の創出，気候変動の緩和に寄与するもの。
（2）大エジプト博物館建設計画（第二期）（供与限度額：494億900万円）（案件位置図（PDF））
三大ピラミッドが位置するギザ地区 （カイロ南西 15km）において，博物館を新規建設することにより，歴史的文化遺産の保存・修復・展示・教育・研究等諸機能の強化を図り，もってエジプトの持続的成長と雇用の創出に寄与するもの。
3 供与条件
（1）電力セクター復旧改善計画
| ア | 金利 | ： | 0.3％（コンサルティング・サービスは0.01％） |
| イ | 償還期間 | ： | 40年（10年の据置期間を含む） |
| ウ | 調達条件 | ： | アンタイド |
（2）大エジプト博物館建設計画（第二期）
| ア | 金利 | ： | 1.4％（コンサルティング・サービスは0.01％） |
| イ | 償還期間 | ： | 25年（7年の据置期間を含む） |
| ウ | 調達条件 | ： | アンタイド |
（参考）エジプト・アラブ共和国基礎データ
エジプト・アラブ共和国は，アフリカ大陸北部に位置し，面積約100万平方キロメートル（日本の約2.6倍）を有し，人口9,151万人，1人当たり国民総所得（GNI）は約3,059ドルの国（2015年，世界銀行）。