報道発表
日・カンボジア外相会談


本2日午後6時50分から約30分間,岸田文雄外務大臣は,第7回日本・メコン地域諸国首脳会議(第7回日・メコン首脳会議)に参加するために訪日中のハオ・ナムホン・カンボジア副首相兼外務国際協力大臣(H.E. Mr. Hor Namhong, Deputy Prime Minister and Minister of Foreign Affairs and International Cooperation)と会談したところ、概要は以下のとおりです。
1 総論(二国間関係)
岸田大臣は,両国友好条約署名60周年の本年,両国間で活発な要人往来が行われていることを歓迎するとともに,4日に開催される第7回日・メコン首脳会議の成功に向けたカンボジアの協力に謝意を表しました。
これに対しハオ・ナムホン副首相兼外務大臣は,和平プロセス以来の日本の協力を忘れていないとして謝意を述べ,「戦略的パートナーシップ」に格上げされた両国関係の更なる発展のため岸田大臣と引き続き協力していきたい旨述べました。
2 東南アジア諸国連合(ASEAN)
岸田大臣は,カンボジアがASEANの対日調整国であった3年間を振り返り,日・ASEAN関係の進展を評価し,我が国として,本年のASEAN共同体構築に向けて引き続き協力していくことを確認しました。
これに対しハオ・ナムホン副首相兼外務大臣は,人材育成や青年交流を含む日本のASEANへの協力を高く評価し,カンボジアとしてもこの3年間対日調整国としてASEANと日本との関係強化に努力した,今後とも地域間の枠組みにおいて協力していきたい旨述べました。
3 経済関係
岸田大臣は,近年,日本企業による対カンボジア投資が増加し,両国の経済関係が深まっていることを歓迎し,さらなる投資促進のため,「質の高いインフラ・パートナーシップ」の下,カンボジアのインフラ整備と地域の連結性強化を支援していくことを確認しました。
これに対しハオ・ナムホン副首相兼外務大臣は,我が国の無償資金協力で建設された「つばさ橋」が4月に開通したことにつき,カンボジア国民が大変喜んでいるとして謝意の表明があり,また,メコン地域の発展はASEAN統合に資するものである旨発言がありました。
4 国際社会の平和と安定
ハオ・ナムホン副首相兼外務大臣は,シンガポールでの第13回アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)において安倍晋三内閣総理大臣が表明した「積極的平和主義」及びアジア海賊対策地域協力協定(ReCAAP)次期事務局長の我が国候補について,カンボジアの支持を表明しました。
また,地域情勢についても有意義な意見交換が行われました。