報道発表
岸田外務大臣とウズムジュ化学兵器禁止機関事務局長との会談


本9日15時15分から約30分間,岸田文雄外務大臣は,外務省賓客として訪日中のアフメット・ウズムジュ化学兵器禁止機関事務局長(H. E. Mr. Ahmet ÜZÜMCÜ Director-General, Organisation for the Prohibition of Chemical Weapons(OPCW))と会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。
1 冒頭,岸田外務大臣から,シリアの化学兵器廃棄でOPCWが重要な役割を果たしていることを評価し,化学兵器の廃絶に向け,OPCWとの協力関係をさらに発展させていきたい旨述べました。
2 これに対し,ウズムジュ事務局長からは,シリアの化学兵器廃棄への協力を含む我が国の化学兵器の廃絶に対する強いコミットメントを評価し,引き続き緊密に協力していきたい旨の発言がありました。
3 また,岸田外務大臣とウズムジュ事務局長は,化学兵器禁止条約の実効性の向上などの課題について意見交換をし,我が国とOPCWが連携してそれらの課題に取り組んでいくことを確認しました。
【参考】化学兵器禁止機関(OPCW)
1997年4月に発効した化学兵器禁止条約に基づき設立された国際機関であり,本部はオランダのハーグ市。世界的な化学兵器の全面禁止及び不拡散のため,現存する化学兵器及びその生産施設の廃棄の進捗について査察等を通じてモニターしているほか,民生用化学物質の化学兵器への転用を防ぐための産業査察を実施。
2013年8月のシリアにおける化学兵器使用を発端としてシリアの化学兵器全廃に向けた国際的な取組が開始され,OPCWは国連とともにこの取組を主導。こうした貢献もあり,2013年12月,OPCWは,世界の化学兵器の廃絶に向けた多大な努力を理由にノーベル平和賞を受賞した。