報道発表

第3回ASEAN海洋フォーラム拡大会合(EAMF)への参加

平成26年8月28日

1 本28日,ベトナムのダナンにおいて,第3回ASEAN海洋フォーラム拡大会合(EAMF)が開催され,我が国から,山上信吾外務省総合外交政策局審議官(政策企画・国際安全保障担当大使)を始めとする関係者が参加しました。また,主催国ベトナムの招待の下,EAS参加国の政府関係者に加えて各国の有識者も参加しました。

2 EAMFは,我が国の提案を受けて開催されるようになったものであり,今回は第3回目の会合です。2011年11月の東アジア首脳会議(EAS)において,我が国は,海洋における協力の在り方を議論する場をEAS参加国間で設けることを提案しました。この提案がASEAN内で検討された結果,それまでASEAN諸国間で開催されていたASEAN海洋フォーラムの機会を利用して開催されることとなりました。

3 今回の会合では,地域における海洋協力の進展,自然災害や海上での事故への対応,地域における海洋安全保障と航行の自由・安全の強化,地域における国連海洋法条約(UNCLOS)の実施といったテーマで活発な議論が行われました。

4 UNCLOSを扱ったセッションでは,山上総合外交政策局審議官から,安倍総理大臣がシャングリラ・ダイアローグでの基調講演で提唱した「海における法の支配の三原則((1)国家は法に基づいて主張をなすべし,(2)主張を通すために力や威圧を用いない,(3)紛争解決には平和的収拾を徹底すべし)」を改めて説明し,「海における法の支配」を重視する我が国の考え方についてプレゼンテーションを行いました。

5 特に,2002年の南シナ海行動宣言(DOC)策定時の精神と規定に立ち返り,後戻りができなくなる変化や,物理的な変更を伴う一方的な行動を取らないという約束を地域諸国間で交わすことの重要性等を強調しました。

6 多くの参加国からは,南シナ海情勢を含む地域が直面する諸課題について言及がありました。会合では,EAMFにおける戦略的かつ分野横断的な議論が,地域における信頼醸成と海洋協力を促進し,これらの課題の解決に向けた努力に貢献することが確認され,今後EAMFがさらなる役割を果たすことへの期待が示されました。

  

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