外務大臣談話

平成29年10月28日

1 本28日午前5時42分頃(現地時間27日午後4時42分頃)ニューヨークにおいて,我が国が国連総会第一委員会に提出した核兵器廃絶決議案(「核兵器の全面的廃絶に向けた新たな決意の下での共同行動」)骨子(PDF)別ウィンドウで開く)が,77か国の共同提案国を含む144か国の支持を得て採択されました。共同提案国には,核兵器国である米国及び英国,賛同国には核兵器禁止条約採択に賛成した86か国が含まれています。今後,この決議案は,12月初旬に国連総会本会議において採決にかけられる予定です。

2 現在,核軍縮をめぐっては,北朝鮮の核・ミサイル開発がこれまでにない重大かつ差し迫った脅威となっている等,国際的な安全保障環境が悪化していることに加えて,核軍縮の進め方について,核兵器国と非核兵器国のみならず,非核兵器国の間においても自らの置かれた安全保障環境に応じて立場の違いが顕在化しているとの課題に直面しています。本年の決議案は,このような厳しい状況を踏まえて,核軍縮を実質的に前進させるため,全ての国々の信頼関係を再構築し,立場の異なる国々の間の橋渡しを我が国が率先して行い,核兵器国や安全保障の脅威に直面する国々も含め,すべての国が核軍縮の取組に改めてコミットできる共通の基盤の提供を追求したものです。今般,本決議案が核兵器国や核兵器禁止条約に賛成した国を含む,幅広い国々の支持によって採択されたことを心強く思います。

3 我が国としては,引き続き「核兵器のない世界」の実現に向けて一歩ずつ着実に前進すべく,最大限の努力をしていく考えです。

[参考]今回の決議案に対する採択結果

  • 賛成:144
  • 反対:4(北朝鮮,中国,ロシア,シリア)
  • 棄権:27

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