外務報道官談話

平成27年10月7日

1 10月4日に行われたキルギス議会選挙が,平穏かつ成功裡に実施されたことを歓迎します。

2 同選挙について,欧州安全保障協力機構/民主制度・人権事務所(OSCE/ODIHR)等の国際選挙監視団は,総じて平和裏に投票プロセスが行われたと肯定的な評価を発表しました。

3 また我が国は,今次選挙実施に必要な機材を国連開発計画(UNDP)を通じた無償資金協力により供与しており,キルギス政府から高く評価されています。

4 我が国としては,キルギスにおいて,今回の選挙で選出された議会の下,新たな政府が速やかに形成され,全ての政治勢力が民主主義と憲法的秩序に則り,同国の安定と発展に向けて協力して取り組んでいくことを期待します。

(参考1)キルギス共和国議会選挙
 一院制,120議席,全て比例代表制。投票率は59%(現地時間5日11時時点,中央選管発表)。14の政党が参加したが,全国の有権者の7%以上及び各州・ビシュケク市・オシュ市で0.7%以上の票を得るといった当選の要件を充足したのは6党のみ。アタムバエフ大統領が設立した社会民主党が第一位となる見込み。

(参考2)OSCE/ODIHR選挙監視団等の評価(現地時間5日14時,共同記者会見)
 OSCE/ODIHR選挙監視団長,OSCE議会監視団長及び欧州議会監視団長は,多くの投票所において生体認証登録リスト未登録者が散見され,技術的問題による一時的な投票プロセス中断が頻発した点,及び開票時の手続き違反が見られた点につき指摘しつつも,今次選挙は平和裏に行われ,95%の投票所で成功裏に投票プロセスが行われたと総じて肯定的に評価。

(参考3)我が国からの選挙監視要員派遣
 OSCE/ODIHR選挙短期監視員:公募により選定された有識者(岡田晃枝・東京大学特任准教授及び稲垣文昭・慶應義塾大学SFC研究所上席所員)2名及びJICAキルギス事務所員1名が参加。在キルギス大使館員2名がキルギス中央選挙管理委員会に登録し,選挙監視活動を実施。

(参考4)我が国無償資金協力による選挙機材供与支援
 我が国は,キルギス共和国選挙の公正かつ円滑な実施を支援するため,国連開発計画(UNDP)を通じ,投票者の本人確認のための機材の供与及び機材の利用に係る能力強化のため,総額7億4千万円の無償資金協力を実施した。(平成27年5月20日交換公文締結)


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