アメリカ合衆国
日米首脳会談


9月21日,国連総会出席のためニューヨークを訪問中の安倍晋三内閣総理大臣は,現地時間午後1時30分頃から約1時間,ドナルド・トランプ米国大統領との間で日米首脳会談を行ったところ,概要以下のとおり。
1 冒頭,トランプ大統領から,安倍総理は日本国民のために非常に良い仕事をしている,日米間では,北朝鮮問題や貿易分野で既に多くの進展があり,日米関係は,これまでになく緊密である旨述べた。
2 これに対し安倍総理から,トランプ大統領が一昨日の一般討論演説において横田めぐみさんに言及したことについて,めぐみさんの御両親,拉致被害者御家族を非常に勇気づけるメッセージであり,大変感謝する,北朝鮮問題においては,北朝鮮に政策を変えさせることが鍵となる,対話のための対話では意味がない,北朝鮮に対して更なる圧力をかけていくことが重要であり,これまでトランプ大統領と共に我々の強い意思を示すことができている,このことが国際社会による一致団結した対応につながる,本日は議論を更に深めていきたい旨述べた。
3 両首脳は,北朝鮮情勢について議論し,北朝鮮による8月29日及び9月15日の日本上空を通過する形での弾道ミサイルの発射
や,9月3日の核実験の実施
等一連の挑発行動は,日本を含む国際社会全体に対するこれまでにない重大かつ差し迫った脅威であるという認識を改めて共有するとともに,核及び通常戦力の双方によるあらゆる種類の米国の軍事力を使った日本の防衛に対する米国のコミットメントが揺るぎないこと,日米両国が100パーセント共にあることを改めて確認した。
4 また,両首脳は,全会一致で採択された新たな安保理決議第2375号を歓迎するとともに,関連安保理決議(PDF)の完全な履行を確保し,また,北朝鮮に対し最大限の圧力をかけるべく,中国,ロシアを含む関係国への働きかけを含め,日米,日米韓で引き続き連携していくことを確認した。さらに,両首脳は,北朝鮮籍海外労働者が多く存在する地域や北朝鮮との貿易を依然維持する地域に対し,北朝鮮への資金の流れを絶つように働きかけること,北朝鮮と「外交」関係を有する国々に対して北朝鮮との関係を見直すよう日米で連携して働きかけていくことで一致した。また,安倍総理から,拉致問題の早期解決に向けた支持と協力を求め,トランプ大統領の支持を得た。
5 両首脳は,経済についても議論を行い,年内に開催予定の第2回日米経済対話に向けて調整を加速することを確認した。
6 さらに,両首脳は,トランプ大統領の年内の訪日に向け,調整を加速することで一致した。