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平成29年9月8日

 岡本三成外務大臣政務官は,8月30日から9月7日までの日程で,ブラジル,パラグアイ,ウルグアイ及び米国を訪問したところ,概要は以下のとおりです。

1 ブラジル(8月30日~31日)

(1)岡本政務官は,8月31日にブラジリアで開催された日ブラジル両国政府主催の「第1回日伯インフラ協力会合」に出席して冒頭の挨拶を行い,インフラ投資は数十年の長期にわたって投資する企業と地域の人々の関わりを育むものであるとして,日本企業が質の高いインフラをブラジルに提供することで両国のパートナーシップがさらに深まることへの期待を述べるとともに,日本企業の投資環境改善につながるブラジルのOECD加盟申請を日本政府として歓迎する旨述べました。

(参考)日伯インフラ協力会合
本会合は,昨年10月のテメル大統領の訪日時,二国間で署名された「インフラ協力覚書日本語(PDF)別ウィンドウで開く英語(PDF)別ウィンドウで開く)」を受け,開催が決まったもので,日伯双方の関心の確認,情報交換などを通じ,日本の「質の高いインフラ投資」をブラジルで進めるための環境整備を目的としている。

(2)ブラジル政府関係者,議会関係者等との会談

 岡本政務官は,ガルヴァオン外務大臣代行(H. E. Mr. Marcos Bezerra Abbott GALVÃO, Interim Minister of Foreign Affairs)との間で,戦略的グローバル・パートナーシップの更なる推進について確認するとともに,政治,経済,文化等幅広い分野に亘る二国間関係や,国連安保理改革をはじめとした国際場裡における協力関係の更なる緊密化について一致しました。また,地域情勢についても意見交換を行い,北朝鮮について,引き続き緊密に連携していくことで一致しました。

 また,フルラン下院外交国防委員長(H.E. Mrs. Bruna Dias FURLAN, President of the Committee on Foreign Relations and National Defense of the Chamber of Deputies)との間で,両国間の議員交流の更なる活性化を含む二国間関係の強化やその中で日系社会の果たす役割等について意見交換しました。また,北朝鮮等の地域情勢についても意見交換をしました。

 さらに,ベヒエル中央銀行副総裁(H.E. Mr. Tiago Couto BERRIEL, Deputy Governor for International Affairs and Corporate Risks of the Central Bank of Brazil)との間で,ブラジルの経済情勢,テメル政権が進める構造改革,ブラジルでの日本企業によるインフラ投資の促進等について意見交換を行いました。<

(3)日系社会関係者との会談

 岡本政務官は,ニシモリ下院議員(H.E. Mr. Luiz Hiloshi NISHIMORI, Federal Deputy)と意見交換を行い,ブラジル日系社会との連携により両国の友好関係をさらに緊密化していくことについて一致しました。

 また,ブラジリアの日系社会関係者と懇談し,日系社会がブラジルの発展に貢献するとともに,そのことを通じてブラジルにおける日本の評価を高めてきたことについて,深く感謝する旨述べるとともに,日系社会との連携について意見交換をしました。

2 パラグアイ(9月1日~2日)

(1)岡本政務官は,エラディオ・ロイサガ外務大臣(H.E. Mr. Eladio LOIZAGA, Minister of Foreign Affairs)との間で,経済協力や経済等の二国間関係,国際情勢につき幅広く意見交換を行いました。昨年のパラグアイ日本人移住80周年を通じて深化した両国関係を一層強化していくことで一致し,二国間投資協定交渉の開始に合意するとともにパラグアイの外交・公用旅券所持者に対する日本の外交・公用ビザ免除の運用開始を伝達しました。また,北朝鮮情勢については,ロイサガ外務大臣より,日本の立場への支持と連帯の表明がありました。
 会談に引き続き,岡本政務官の立ち会いの下,石田直裕駐パラグアイ大使とロイサガ外務大臣との間で,無償資金協力「パラグアイ川浚渫機材整備計画」に関する書簡の交換が行われました

(2)また,草の根・人間の安全保障無償資金協力案件「ジャグアロン市道路整備計画」の落成式に出席した他,日本の無償資金協力で建設・整備された,「日本・パラグアイ人造りセンター」を訪問し,施設の活用状況を視察しました。

(3)また, アスンシオン市及びラ・コルメナ市において,日系社会関係者と懇談し,苦労の中,信頼と尊敬を得た日系人の方々に対し感謝の意を伝えました。さらに,昨年の日本人移住80周年の取組,パラグアイ日系社会の世代を超えた協力,日本政府の日系人との支援・連携に向けた取組につき意見交換を行いました。

(4)さらに,パラグアイに進出している日系企業代表と懇談し,ビジネス環境整備について意見交換を行いました。

3 ウルグアイ(9月3日~4日)

(1)岡本政務官は,ロドルフォ・グスタボ・ニン・ノボア外務大臣(H.E. Mr. Rodolfo Gustavo NIN NOVOA, Minister of Foreign Affairs)との間で,基本的価値を共有し,開放的な経済政策をとるウルグアイは引き続き日本の重要なパートナーであることを確認しました。また,北朝鮮による核実験別ウィンドウで開くを受け,岡本政務官から,より強力な国連安保理決議を含め,国際社会全体で最大限圧力をかけることが必要不可欠である,国連安保理非常任理事国であるウルグアイと協力し,北朝鮮への圧力強化を進めていきたい旨述べました。さらに,両者は,引き続き,国連安保理での対応を含め,緊密に連携していくことを確認しました。

(2)また,昨年12月に発足したウルグアイ・日本友好議員連盟メンバーと意見交換を行い,同友好議連の発足を歓迎するとともに,今後議員間交流も活発にしていきたい旨述べました。

(3)さらに,JICAシニアボランティアと意見交換を行い,様々な分野で活躍されているシニアボランティアの方々がウルグアイ社会において日本の評価を高めていることに感謝するとともに,そのより良い活動を支援したい旨述べました。

4 米国

(1)岡本政務官は,ニューヨークのビジネス関係者と懇談を行い,米国経済や日米経済関係について意見交換を行いました。

(2)また,中満泉国連軍縮担当上級代表等の国連関係者と懇談を行い,軍縮・不拡散の進展に向けた取組,SDGs達成に向けた国内外の取組や国連との連携などについて意見交換を行いました。


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