アルゼンチン共和国
日・アルゼンチン外相会談
現地時間5月22日午前8時30分(日本時間5月22日午後8時30分)から約30分間,G20外相会合出席のためアルゼンチンを訪問中の河野太郎外務大臣はホルヘ・マルセロ・フォリー・アルゼンチン共和国外務・宗務大臣(H.E.Mr.Jorge Marcelo Faurie, Minister of Foreign Affairs and Cult of the Argentine Republic)との間で外相会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。
1 冒頭,河野大臣から,アルゼンチンのG20議長国としての采配,特にG20外相会合におけるフォリー外相の貢献を評価した上で,マクリ政権の経済政策・改革努力を支持するとともに,その一環としてアルゼンチンのOECD加盟審査開始を支持する旨述べました。また,本年両国は外交関係樹立120周年を迎えており,両国で様々なイベントが開催されている旨述べました。
フォリー大臣からは,河野大臣が,G20に出席するとともに,二国間の訪問も併せて行ったことは,日本のアルゼンチンに対する姿勢の表れであり感謝する旨述べました。
2 河野大臣から,両国間の貿易・投資環境が改善され経済関係が強化されることへの期待を表明するとともに,投資協定等の交渉を進めたい旨述べました。また,今般,アルゼンチン側から要請があった技術協力「一村一品」プロジェクトの採択を決定したことを伝達しました。これに対し,フォリー大臣は,日本との経済分野での関係強化は重要であり引き続き強化していきたい,日本企業は自動車産業などで既にアルゼンチンにおいて成功を収めているが,日本の投資は長期的観点から行われていることを評価したい旨述べました。また,両国間で,本年7月に向けて,アルゼンチン(パタゴニア)産牛肉及び日本産牛肉が相互に輸出可能となるよう必要な手続きを進めていくことで一致しました。
3 河野大臣から,アルゼンチンが多くの日本人移住者を温かく受け入れてきたことに感謝を表明するとともに,日系社会が培ってきた信頼が,アルゼンチンの日本に対する信頼に繋がっている旨述べました。
4 双方は,G20トロイカを含む国際場裡における協力を確認するとともに,種々の地域情勢についても意見交換を行いました。
(参考)技術協力「一村一品」プロジェクト(正式名称:「地域開発のための運営体制強化プロジェクト」):
アルゼンチン社会開発省を中核実施機関とし,州・市町村レベルと連携した地域主導の地域開発イニシアティブ(農業・手工業等の地方特産品,自然・文化遺産等の観光資源を利用した村おこしなど)の発掘,形成,支援を行うもの。本年5月,採択を決定。