日本の国際テロ対策協力

令和2年10月13日

1 テロ資金対策

  • (ア)テロリスト・テロ組織への資金の流れを断つためのテロ資金源対策は、テロリストの活動を根元から封じるとの視点から、国際的なテロの防止・根絶のための最も重要な柱の一つであり、従来より国際社会の課題の一つです。特に、2001年9月11日の米国同時多発テロ以降、同月19日のG8首脳共同声明でテロ資金対策の重要性が強調され、また同28日には、各国に対しテロリスト等に対する資産凍結等の措置を求める安保理決議第1373号(原文)(PDF)別ウィンドウで開く(日本語仮訳)(PDF)別ウィンドウで開くが採択される等、国連・G8を含むグローバルな取組みにおける緊要課題となっています。
  • (イ)我が国としても、このような国際的な取組に積極的かつ主体的に寄与しており、G8/G7、国連、FATF(金融活動作業部会)及びAPG(アジア太平洋マネーロンダリング対策グループ)等の国際的枠組を活用しつつ、途上国を含む幅広い協力体制の構築に取り組んでいます。
  • (ウ)国内的にも、テロリスト等の資産凍結措置を実施しているほか、テロ資金供与防止条約を締結すると共に、同条約及び国連安保理決議第1373号を履行するための法制の整備等を実施しています。

2 テロ資金供与防止条約と安保理決議第1373号

(ア)テロ資金供与防止条約
概要
 テロ資金供与防止条約(1999年12月に採択)は、一定のテロ行為(ハイジャック、爆弾テロ等既存のテロ防止関連条約上の犯罪及び他のテロ目的の殺傷行為)に使用されることを意図して又は知りながら行われる資金の提供及び収集を犯罪とし、その犯人の処罰、引渡し等につき定めています。
締約国数
 締約国数は2015年8月現在187か国。2002年4月10日に発効済み。我が国は、2002年3月12日、国会に同条約及び国内実施のための関連法案を提出し、同条約は4月18日に衆議院で承認され、5月17日に参議院で承認されました。また、国内実施法案についても6月4日に成立したため、同月11日に国連事務総長に受諾書を寄託(締結)しました。
(イ)安保理決議第1373号
 安保理決議第1373号(原文)(PDF)別ウィンドウで開く(日本語仮訳)(PDF)別ウィンドウで開く(2001年9月28日に採択)は、テロと闘うための金融面を含む包括的な措置を各国が実施することを義務づけています。
 同決議では、テロ資金対策としてテロ行為のための資金供与の犯罪化、テロリストの資産凍結、テロリストへの金融資産等の提供禁止、テロ資金供与防止条約等のテロ防止関連条約の締結等が求められています。

3 テロリスト等に対する資産凍結等の措置

  • (ア)これまで、安保理決議第1267号(原文)(PDF)別ウィンドウで開く(日本語仮訳)、第1333号(原文)(PDF)別ウィンドウで開く(日本語仮訳)、第1390号(原文)(PDF)別ウィンドウで開く(日本語仮訳)(PDF)別ウィンドウで開く、第1373号(原文)(PDF)別ウィンドウで開く(日本語仮訳)(PDF)別ウィンドウで開く、第1988号(原文)(PDF)別ウィンドウで開く(日本語仮訳)(PDF)別ウィンドウで開く、第1989号(原文)(PDF)別ウィンドウで開く(日本語仮訳)(PDF)別ウィンドウで開く第2253号(原文)(PDF)別ウィンドウで開く及び第2255号(原文)(PDF)別ウィンドウで開くに基づいて、外国為替及び外国貿易法(外為法)により、アル・カーイダ、タリバーン関係者等及びその他のテロリスト等を資産凍結措置の対象としています。
  • (イ)資産凍結等措置の対象の認定については、国連安保理タリバーン制裁委員会(安保理決議第1988号)及び同ISIL(ダーイシュ)及びアル・カーイダ制裁委員会(安保理決議第1267号、第1989号及び第2253号)で、タリバーン、アル・カーイダ及びISIL(ダーイシュ)関係者等の制裁対象リストが作成・更新されている他、G8主要諸国やEUにおいて、それぞれ資産凍結措置の対象が指定されています。
  • (ウ)我が国は、現時点で、安保理制裁委員会により指定されたタリバーン、アル・カーイダ及びISIL(ダーイシュ)関係者等397個人及び94団体、及び、その他のテロリスト等7個人及び26団体の合計404個人及び120団体に対し、外為法に基づく資産凍結等の措置を実施しています。(資産凍結措置対象リスト 安保理決議第1267号、第1333号、第1390号、第1988号、第1989号、第2253号及び第2255号に基づくもの(PDF)別ウィンドウで開く安保理決議第1373号に基づくもの(PDF)別ウィンドウで開く関連リンク
  • (エ)安保理決議第1267号、第1989号及びその後継決議により資産凍結等の措置対象となっている個人及び団体(国連安保理ISIL(ダーイシュ)及びアルカイダ制裁委員会で指定されたもの)は、安保理決議第1904号によって設置された国連のオンブズパーソンに対し、リストからの削除を直接要請することができます。
     また、安保理決議第1988号及びその後継決議により資産凍結等の措置対象となっている個人及び団体(国連安保理タリバーン制裁委員会で指定されたもの)は、安保理決議第1730号において設立されたフォーカル・ポイントに対し、リストからの削除を直接要請することができます。
     これら削除要請の詳細については、各制裁委員会のHPにて参照できます。
  • (オ)上記のテロ資金対策の一環としての資金凍結等とは別に、安保理決議第1718号(原文)(PDF)別ウィンドウで開く(日本語仮訳)、第1636号(原文)(PDF)別ウィンドウで開く、第1591号(原文)(PDF)別ウィンドウで開く(日本語仮訳)、第1533号(原文)(PDF)別ウィンドウで開く、第1518号(原文)(PDF)別ウィンドウで開く、第751号(原文)(PDF)別ウィンドウで開く及びその後継決議に係る各制裁委員会により大量破壊兵器関連計画等に関与する者に対する資産凍結等の措置対象となっている個人及び団体は、安保理決議第1730号によって各制裁委員会において設置された国連のフォーカル・ポイントに対し、リストからの削除を直接要請することができます。これら削除要請の詳細については、各制裁委員会のHPにて参照できます。

4 FATF(金融活動作業部会)におけるテロ資金対策

 FATF(Financial Action Task Force:金融活動作業部会)は、1990年に資金洗浄対策の国際基準ともいうべき「40の勧告」を提言し、汎世界的な資金洗浄対策ネットワークを構築するため、アジア太平洋(APG)、カリブ海、ヨーロッパ、南東アフリカ、南米、ユーラシア、中東・北アフリカ、西アフリカ地域にあるFATF型地域体(FSRB)等と協力して活動しています。
 こうしたFATFの活動は、2001年9月11日の米国同時多発テロ以降、テロ資金供与対策にまでその対象を広げ、テロ資金供与及び関連する資金洗浄の犯罪化、テロリストの資産の凍結・没収、テロリズムに関係する疑わしい取引の届出等、テロ資金供与に関する「9の特別勧告」を策定しました。
 その後、2012年2月にこれら2つの勧告が統合され、両分野をカバーする新しい40の勧告に整理されました。FATFでは、かかる勧告の実施を促進するために、勧告の実施状況についてFATF及びFSRBのメンバーに対して相互審査の実施を推進しているほか、G20首脳宣言を受けて、マネーロンダリングやテロ資金供与対策が不十分な国を公表するなどしています。



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