ODAとは? ODA予算・実績

国別援助実績
1991年~1998年の実績
[14]コンゴー共和国


1.概説


 (1) 79年以来政権の座にあったサス・ンゲソ大統領は、91年1月に複数政党制を導入し、92年6~7月に議会選挙、8月に大統領選挙を実施した結果、リスバ氏が大統領に当選した。その後、与野党間の対立や国軍兵士の待遇改善問題等政情が不安定な状態が続き、97年6月、同年7月実施予定の大統領選挙を巡ってリスバ大統領派とサス・ンゲソ前大統領派との間で紛争が発生した。同年10月、アンゴラ軍等の支援を受け、前大統領派が軍事的勝利を収め、サス・ンゲソ前大統領が大統領に就任した。98年1月に「統一と国民和解に関するフォーラム」が開催され、一連の選挙までの暫定期間を3年とすること等が決定されたものの、同年末頃より前政権の民兵と政府軍との間で再び武力衝突が発生し、情勢は不安定化している。

 (2) 外交面では、従来の旧社会主義諸国との関係重視から、経済関係を中心にフランスをはじめとする先進諸国との関係強化へ移行してきている。

 (3) 主要産業は農林業、畜産業及び鉱業(石油)である。労働人口の約40%は農業に従事しているが、GDPの約40%、輸出収入の約90%は石油に依存している。97年6月に発生した内戦と98年末頃からの武力衝突は、同国の経済に深刻な影響をもたらしている。f我が国は、コンゴー(共)から木材等を輸入し(98年輸入額約361万ドル)、同国に自動車、鉄鋼板等を輸出している(同輸出額約576万ドル)。


2.我が国の政府開発援助の実績とあり方

 我が国の対コンゴー(共)経済協力は、93年に同国の政情・治安が悪化したことに伴い、研修員受入を除き実質的に停止されていたが、その後の民主化プロセスの進展と治安・政情がある程度安定してきたことを踏まえ、即効性の高い援助から実施を検討することとしていた。しかし、97年の内戦により政情が再び不安定となったことから、現在は、研修員受入れを含め、援助は停止された状態にある。今後の援助の実施については、同国の政情・治安の推移、同国行政機構の援助受入能力等を見極めつつ慎重に検討していく必要がある。


 (参考1)主要経済指標等

90年 95年 96年 97年
人口(千人) 2,277 2,633 2,705 2,708
名目GNP 総額(百万ドル) 2,296 1,784 1,813 1,827
一人当たり(ドル) 1,010 680 670 670
経常収支(百万ドル) -251.2 -649.7 -1,109.0 -251.9
財政収支(百万CFAフラン)
消費者物価指数
DSR(%) 35.3 14.5 20.4 6.2
対外債務残高(百万ドル) 4,953 6,004 5,241 5,071
為替レート(年平均、164ドル=CFAフラン) 272.26 499.15 511.55 583.67
分類(DAC/国連) 低所得国/-
面積(千平方キロメートル) 341.5

 (参考2)主要社会開発指標

90年 最新年 90年 最新年
出生時の平均余命(年) 54 51(97年) 乳児死亡率
(1000人当たり人数)
69 90(97年)
所得が1ドル/日以下の人口割合(%) 5歳未満児死亡率
(1000人当たり人数)
110 145(97年)
下位20%の所得又は消費割合(%) 妊産婦死亡率
(10万人当たり人数)
900(80-90年平均) 890(90-97年平均)
成人非識字率(%) 43 25(95年) 避妊法普及率
(15-49歳女性/%)
初等教育純就学率(%) 安全な水を享受しうる人口割合(%) 38(88-90年平均)
女子生徒比率(%) 初等教育 47 48(96年) 森林面積
(1000平方キロメートル)
199 195(95年)
中等教育 42


3.政府開発援助実績


 (1)我が国のODA実績

(支出純額、単位:百万ドル)
暦年 贈与 政府貸付 合計
無償資金協力 技術協力 支出総額 支出純額
94
95
96
97
98
-(-)
-(-)
-(-)
-(-)
-(-)
0.38(100)
0.30(100)
0.18(100)
0.12(100)
0.17(100)
0.38(100)
0.30(100)
0.18(100)
0.12(100)
0.17(100)




-(-)
-(-)
-(-)
-(-)
-(-)
0.38(100)
0.30(100)
0.18(100)
0.12(100)
0.17(100)
累計 8.21(73) 3.02(27) 11.22(100) -(-) 11.22(100)

 (注)( )内は、ODA合計に占める各形態の割合(%)。


 (2)DAC諸国・国際機関のODA実績

DAC諸国、ODA NET
(支出純額、単位:百万ドル)
暦年 1位 2位 3位 4位 5位 うち日本 合計
95
96
97
フランス
フランス
フランス
87.4
211.4
242.4
ドイツ
スペイン
ドイツ
8.4
106.3
8.0
米国
イタリア
カナダ
7.0
47.6
3.8
ベルギー
米国
イタリア
0.9
10.0
2.4
スウェーデン
カナダ
スウェーデン
0.3
6.8
1.2
0.3
0.2
0.1
105.0
394.6
260.0

国際機関、ODA NET
(支出純額、単位:百万ドル)
暦年 1位 2位 3位 4位 5位 その他 合計
95
96
97
CEC
IMF
CEC
16.2
20.2
4.2
UNTA
CEC
UNICEF
2.2
10.2
1.4
UNICEF
UNICEF
UNTA
1.1
1.2
1.2
UNDP
UNFPA
IDA
0.8
1.1
0.6
UNFPA
UNTA
UNFPA
0.5
0.9
0.3
-0.3
1.6
0.5
20.4
35.1
8.0

 (3)年度別・形態別実績

(単位:億円)
年度 有償資金協力 無償資金協力 技術協力
90年度までの累計 なし
7.34億円
(内訳は、1997年版のODA白書参照、もしくはホームページ参照)
1.06億円

研修員受入 18人
専門家派遣 3人
調査団派遣 17人

91 なし 2.34億円

村落飲料水供給計画(2/3期) (2.34)

0.06億円

研修員受入 3人

92 なし
1.64億円

村落飲料水供給計画(3/3期) (1.64)

0.16億円

研修員受入 7人

93 なし なし 0.14億円

研修員受入 5人

94 なし なし 0.12億円

研修員受入 7人

95 なし なし 0.13億円

研修員受入 6人

96 なし なし 0.11億円

研修員受入 5人

97 なし

 

なし なし
98 なし なし  

研修員受入 1人

98年度までの累計 なし 11.32億円 1.81億円

研修員受入 52人
専門家派遣 3人
調査団派遣 17人

 (注)1.「年度」の区分は、有償資金協力は交換公文締結日、無償資金協力及び技術協力は予算年度による。(ただし、96年度以降の実績については、当年度に閣議決定を行い、翌年5月末日までにE/N署名を行ったもの。)
    2.「金額」は、有償資金協力及び無償資金協力は交換公文ベース、技術協力はJICA経費実績ベースによる。
    3.80年度から90年度までの無償資金協力実績の内訳は、1997年版のODA白書参照、もしくはホームページ参照
     (http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shiryo/jisseki/kuni/j_90sbefore/905-14.htm


 プロジェクト所在図

地図画像



このページのトップへ戻る
前のページへ戻る次のページへ進む目次へ戻る