ASEAN(東南アジア諸国連合)

平成27年12月16日
1 外務省は,12月14日から16日,昨年5月末にシンガポールで行われたシャングリラ・ダイアローグにおける安倍総理大臣の基調講演のフォロー・アップとして,昨年9月に行われた「海洋安全保障・災害救援能力構築支援セミナー」に引き続き,「海洋安全保障能力構築支援セミナー」を開催しました。

2 本セミナーには,ASEAN諸国(注)から外務省や国防省等の事務レベルの政策責任者が出席し,日本政府関係者と意見交換を行うとともに,国内の関連企業から国産防衛装備品等に関する説明を受けました。
(注)参加国(計9か国)
インドネシア,カンボジア,シンガポール,タイ,フィリピン,ベトナム,マレーシア,ミャンマー,ラオス

3 セミナーの概要は以下のとおりです。
(1)初日(14日)のセッションでは,冒頭,濵地雅一外務大臣政務官が開会の挨拶において,我が国の「積極的平和主義」に基づく取組としての本セミナーの意義について述べました。引き続いて,日本側から,平和安全法制,開発協力大綱,防衛省・自衛隊による能力構築支援,防衛装備協力といった様々な関連事項に関する説明を行いました。これに対しASEAN諸国側から,日本の平和安全法制を含む「積極的平和主義」に基づく具体的な取組や日本とASEAN諸国との協力関係強化に向けた期待等が表明された他,日本の様々な支援制度に関する質問が多く寄せられました。
(2)2日目(15日)には,日本の防衛装備関連企業の協力により,参加者は海洋安全保障分野においてASEAN諸国の能力向上に貢献し得る防衛装備品について説明を受けるとともに,防衛装備関連企業を見学しました。
(3)最終日(16日)のセッションでは,参加国を代表してフィリピンとインドネシアの参加者から,これまでに日本から受けた様々な支援の実績,各国が抱える課題,更なる能力強化に向けたニーズ等について説明がありました。また,そのような議論の中で,参加者は南シナ海問題を平和的に解決することの重要性を改めて確認しました。

4 本セミナーでの議論を通じ,日本の「積極的平和主義」に基づく具体的な取組に対するASEAN諸国の理解が更に深まり,海洋安全保障分野における日本とASEAN諸国の間の協力関係が一層強化されることが期待されます。

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