エストニア共和国

平成30年1月12日
写真1:握手する両首脳 握手する両首脳 (写真提供:内閣広報室)
写真2:日・エストニア首脳会談 日・エストニア首脳会談 (写真提供:内閣広報室)
写真3:共同記者発表 共同記者発表 (写真提供:内閣広報室)

 本12日午後16時50分(現地時間)から約50分間,エストニアを訪問中の安倍晋三内閣総理大臣は,ユリ・ラタス・エストニア共和国首相(H.E. Mr. Jüri Ratas, Prime Minister of the Republic of Estonia)と首脳会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。

1 冒頭

 ラタス首相から,安倍総理の初のエストニア訪問を歓迎する旨述べたのに対し,安倍総理から,独立100周年への祝意を述べた上で,北朝鮮問題を始めとする国際社会の課題に対し緊密に協力していきたい旨述べました。

2 二国間関係

(1)安倍総理から,昨年8月の日・エストニア租税条約署名を受け,早期発効に向けた手続を進めるとともに,今後,JETROの企業ミッション派遣や業務委託先となる拠点新設も進め,両国間の投資・経済関係を促進したい旨述べました。

(2)両首脳は,租税条約署名,ワーキング・ホリデー制度導入に向けた協議開始を始めとした二国間の人的交流の推進,今回のビジネスミッションの同行による経済関係の発展を歓迎しました。

(3)共同記者会見でも安倍総理から述べたとおり,エストニアはサイバー分野での取組が進んでおり,これを踏まえ,両首脳は,サイバー協議等の機会を活用し,引き続き両国の協力を進めていくことで一致し,その観点からエストニアに所在するNATOサイバー防衛協力センターへの日本の参加が承認されたことを歓迎しました。また,ラタス首相よりサイバー・ITのエストニア社会にとっての重要性について説明があり,サイバー分野の重要性につき意見交換を行いました。

(4)両首脳は,日本とバルト間の協力を更に推進していくため,「日バルト協力対話」を創設することで一致しました。

3 日EU関係

(1)両首脳は,法の支配に基づく国際秩序が挑戦を受ける中,その維持・強化こそ,基本的価値を共有する日本と欧州が共に取り組むべき外交安全保障上の最重要課題であることを確認しました。

(2)また,安倍総理から,日EU・EPA交渉妥結に際し,EU議長国としてのエストニアの協力に感謝するとともに,両国間の貿易投資関係を強化すべく,同EPAの早期発効に向け,引き続き協力していくことで一致しました。

4 その他

(1)北朝鮮については,両首脳は,核武装した北朝鮮は断じて受け入れられず,あらゆる手段により圧力を最大限まで高め北朝鮮の政策を変えさせる必要があることを確認しました。また,拉致問題については,安倍総理から早期解決に向けた理解と協力を求め,支持を得ました。

(2)ロシアについては,安倍総理から,最近の日露関係について説明しました。両首脳は,G7を始めとする同志国との連帯を維持しながら,対露関係において緊密に連携していくことを確認しました。

(3)また,法の支配に基づく自由で開かれた海洋秩序の重要性を確認し,緊張を高めるいかなる一方的行動や現状変更の試みに対しても反対することで一致しました。


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