ポーランド共和国
日・ポーランド外相会談
7月6日(金曜日)9時00分(現地時間)から約95分間,河野太郎外務大臣は,訪問中のポーランド・ワルシャワにおいて,ヤツェク・チャプトヴィチ・ポーランド共和国外務大臣(H.E.Dr.Jacek CZAPUTOWICZ, Minister for Foreign Affairs of the Republic of Poland)と会談し(前半30分は双方同席者1名のみのテタテ会談,その後65分の全体会談),12時10分から約60分間,ワーキング・ランチを実施したところ,概要は以下のとおり。
1 冒頭
冒頭チャプトヴィチ外相から,ポーランドと日本は戦略的パートナー関係に引き上げられ,2017年5月には行動計画に署名(PDF),来年国交樹立100周年を前に河野大臣をお迎えして二国間関係を深化させる機会を得たことは幸い,日本は100年前のポーランド独立回復をいち早く承認した国の一国であり,この機会に政府・議会レベル等で協力していきたい旨述べた。
これに対して河野大臣から,北朝鮮問題をはじめとする国際社会の課題について現安保理メンバーであるポーランドと緊密に連携していきたい,国際社会が様々な挑戦を受ける中,基本的価値を共有する日本とポーランドが,戦略的パートナーとして,連携を強化していくことが重要である旨述べた。
2 二国間関係
両大臣は,来年の日・ポーランド国交樹立100周年という節目に向けて,ともに周年を盛り上げていきたい旨述べた。また,両大臣は日・ポーランド国交樹立100周年の公式ロゴマークを発表した。さらに両国外務省が協力して国交樹立100周年を実施していく体制を構築していくことで一致した。
両大臣は,堅調なポーランド経済を背景に,拡大する日本企業からの投資及び直行便就航による人的交流の拡大を受けて,経済関係を一層拡大していくことを確認した。
さらに,両大臣は,日EU経済連携協定(EPA)及び戦略的パートナーシップ協定(SPA)の早期発効に向けて協力していくことを確認した。
河野大臣は,結束した強い欧州を支持する旨述べ,EU加盟を目指す西バルカン諸国の改革を後押ししている旨述べた。チャプトヴィチ大臣は日本による西バルカン諸国への関与の強化を歓迎し,両大臣は,この分野で協力してくことで一致した。
3 地域情勢
国際場裏での協力・地域情勢として,国連における協力,北朝鮮問題を含むアジア情勢,気候変動,NATOとの関係,中東情勢,自由貿易等について意見交換が行われた。
北朝鮮問題について,両大臣は,引き続き北朝鮮に,全ての大量破壊兵器及びあらゆる射程の弾道ミサイルの完全な,検証可能な,かつ,不可逆的な廃棄が必要であり,国連安保理決議の厳格な履行をしていくことで一致した。また,河野大臣から,拉致問題の早期解決への理解と協力を求めた。
また,両大臣はCOP24(気候変動枠組条約第24回締約国会議)の成功に向け,議長国ポーランドと協力していくことを確認した。
両大臣は,国際場裡における協力についても議論を行い,現在国連安保理非常任理事国を務めるポーランドとの間で国際社会の諸問題解決に向けて連携を強化していくことを確認した。