核軍縮・不拡散
国際原子力機関(IAEA)の緊急時対応援助ネットワーク(RANET)の研修センター(CBC)における活動
(「原子力又は放射線の緊急事態におけるパブリック・コミュニケーションに関するワークショップ」及び「RANET共同支援チーム(JAT)演習」)
令和8年4月24日
平成24年12月に作成した「福島県と国際原子力機関(IAEA)との間の協力に関する覚書」に示されているIAEAと外務省の実施取決め(英語)(PDF)
に基づき、国際原子力機関(IAEA)の緊急時対応援助ネットワーク(RANET)の研修センター(CBC)が福島県内に指定され、同センターでは、これまでに31回の原子力又は放射線緊急時対応に関するワークショップ等の活動が実施されています。日本はCBCにおける活動を支援することで、東京電力福島第一原子力発電所事故の経験と教訓も踏まえつつ、国際的な原子力安全に貢献してきています。
3月には2つの活動が実施されました。概要は以下のとおりです。
- 原子力又は放射線の緊急事態におけるパブリック・コミュニケーションに関するワークショップの開催
ワークショップの様子
(写真提供:IAEA)
東京電力福島第一原子力発電所の視察の様子
(写真提供:東京電力)
- 3月2日から6日にかけて、CBCにおける32回目の活動となる「原子力又は放射線の緊急時のモニタリングに関するワークショップ」が開催され、IAEA加盟国のうち、ウクライナ、ウズベキスタン、ガーナ、ジョージア、セルビア、タイ、トルコ、ナイジェリア、ポーランド、マレーシア、リトアニア、ヨルダンの12か国から15名の専門家が参加しました。
- 今回のワークショップは、参加者に対して、原子力又は放射線緊急事態における一般市民とのコミュニケーションに関する能力を強化することを目的に、広報担当としての発言・対応スキルの習得や、誤情報・偽情報への対応等についての講義の他、東京電力福島第一原子力発電所の視察も行われました。
- RANET共同支援チーム(JAT)演習の開催
福島県内でのJAT演習の様子1
(写真提供:IAEA)
福島県内でのJAT演習の様子2
福島県内でのJAT演習の様子3
(写真提供:福島県)
- 3月9日から13日にかけて、CBCにおける33回目の活動となる「RANET共同支援チーム(JAT)演習」が開催され、IAEA加盟国のうち、ウクライナ、サウジアラビア、スウェーデン、タイ、フランス、ルーマニア、韓国、米国の8か国から21名の専門家が参加しました。
- 今回の演習は、参加者が放射線モニタリングを実施し、そのモニタリングに基づいて、原子力又は放射線事故及び緊急事態に対応する公衆保護措置に関する勧告を行うように訓練することを目的に、緊急事態における放射線監視や公衆保護措置に関する講義や、中間貯蔵施設を含む福島県内での放射線モニタリング活動やデータ管理・解析等の実地研修が行われました。
- 今回の両活動を通じ、我が国とIAEAの協力が一層強化され、また、IAEA加盟国の原子力又は放射線の緊急事態時における準備及び対応(EPR)能力の更なる強化に貢献していくことが期待されます。
- また、今回の両活動には、ウクライナの専門家が多く参加しました。我が国は、これまでも、ロシアの侵略により原子力安全上の脅威にさらされているウクライナに対し、IAEAを通じた支援を実施してきていますが、今回の両活動が、ウクライナの緊急時対応能力の強化に貢献することが期待されています。
(参考1)緊急時対応援助ネットワーク(RANET)
原子力又は放射線の緊急事態発生時に、要請に応じて国際的な支援を行う枠組み。2000年9月のIAEA総会決議を受けて、原子力事故援助条約の運用上の手段としてIAEA事務局により設立された。2026年2月現在、RANET参加国は43か国。


