インドネシア共和国
日・インドネシア首脳会談

(写真提供:内閣広報室)

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12日,午後6時00分(現地時間,日本時間同日午後7時00分)から約25分間,安倍晋三内閣総理大臣は,フィリピン・マニラにおいて,ASEAN関連首脳会議に出席するため同国を訪問中のジョコ・ウィドド大統領(H.E. Mr. Joko Widodo, President of the Republic of Indonesia)と首脳会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。会談には,当方より野上内閣官房副長官他,先方よりルトノ外務大臣他が同席しました。
1 冒頭,ジョコ大統領より,先の衆議院議員選挙での勝利および総理再任への祝意が示されるとともに,本年1月以来の再会を嬉しく思う,安倍総理の指導の下,特に経済関係が進展している,インフラ分野での協力案件につき10月の福田元総理の訪問の際にも迅速に進めるようにお願いしたところである旨述べました。さらにジョコ大統領は,パティンバン新港,ジャワ島北幹線鉄道高速化,MRT,スマトラ縦貫高速道路,エネルギー分野において,引き続き協力していきたい旨発言がありました。
2 これに対し,安倍総理から,本年1月のボゴール宮殿でのおもてなしに改めて感謝する,衆議院議員選挙の勝利への祝意に感謝する,明年の両国の国交樹立60周年を記念するロゴマーク(PDF)が決定した,制作者はインドネシアの高校生であり,ジョコ大統領と共に発表し,来年の国交樹立60周年をハイレベルの相互交流を通じて最大限盛り上げていきたい旨述べました。
3 さらに,安倍総理より,離島開発に関する協力につき両国の取組を歓迎するとともに,今般,パティンバン新港整備及びガジャマダ大学産学連携施設整備のためJICAによる融資(円借款供与)を決定した旨述べたほか,MRT,ジャワ島北幹線鉄道高速化,ジャカルタ下水道整備計画,エネルギー案件等,両国の協力案件の迅速な実施のため緊密に協力したい,海上法執行能力向上に向け,海上保安機構(バカムラ)に対する協力も近く開始予定である旨述べました。また,来年10月のIMF・世銀総会バリ会合の成功に向け協力したい旨述べました。
4 これに対し,ジョコ大統領より,インドネシアとして両国国交樹立60周年を祝いたい,特に60周年を通じて日本とのインフラ分野のプロジェクトを進展させ記念としたい,2018年のアジア大会に向けた日本からのセキュリティ・システム支援に感謝,アジア大会の成功につなげたい旨述べました。これに対し,安倍総理より,2018年のアジア大会に協力していきたい,来年の60周年も念頭にインフラ協力を進めていきたい旨述べました。
5 また,両首脳は,南シナ海問題及び北朝鮮問題を含む地域情勢についても意見交換を行い,今後も緊密に連携していくことで一致しました。とりわけ北朝鮮問題については,安倍総理より,今回のASEAN関連首脳会議では,北朝鮮に対する圧力を最大限まで高めるという力強いメッセージを発出すべく連携したい旨述べ,ジョコ大統領より,インドネシアとしても北朝鮮による核・ミサイル開発の動きを懸念している,ミサイルの発射に対して毅然とした対応をしていきたい,インドネシアとして安保理決議を厳格に履行していきたい等と述べました。また,安倍総理から,拉致問題に関する理解と協力を求めました。