ラオス人民民主共和国
河野外務大臣のラオス訪問(要人との会談)
4月7日,ラオス人民民主共和国を訪問中の河野外務大臣は,首都ビエンチャンにて,サルムサイ・コンマシット外務大臣(H.E. Mr. Saleumxay Kommasith, Minister of Foreign Affairs)との会談及び共同記者発表,並びにトンルン・シースリット首相(H.E.Dr. Thongloun Sisoulith, Prime Minister),パンカム・ヴィパワン国家副主席(H.E.Dr. Phankham Viphavanh, Vice President)への表敬を行ったところ,結果概要以下のとおりです。
1 サルムサイ・コンマシット外相との日ラオス外相会談及び共同記者発表
(1)河野大臣から,「自由で開かれたインド太平洋戦略」下における具体的な案件,特にワッタイ国際空港の拡張計画,ハノイ=ビエンチャン間の連結性向上,不発弾処理の分野で協力を加速化させたい旨述べました。サルムサイ外相からは,ラオスは日本とともに緊密に連携していきたい旨の反応がありました。
(2)また,サルムサイ外相は,河野大臣の初のラオス訪問を歓迎するとともに,長年に亘る日本からの支援に対する謝意が表明されました。これに対し,河野大臣より,ラオス政府の温かい歓迎に感謝するとともに,2016年に合意した「日ラオス開発協力共同計画」は多くの成果を得ている,引き続き,周辺国との物流,人の移動の活性化させ,ラオスの発展に貢献したい上水道,廃棄物処理,電力系統整備でも協力をしていきたい,先般の防衛大学校の卒業式では,初となるラオス人卒業生を送り出した,防衛交流でも協力を進めたい旨述べました。
(3)また,両外相は,北朝鮮,南シナ海問題を含む地域・国際場裡の課題についても率直な意見交換を行いました。
(4)会談後,双方は共同記者発表を行いました。
2 トンルン・シースリット首相への表敬
(1)トンルン首相は,2018年のラオス観光年の機会に河野大臣のラオス訪問が実現したことは,河野大臣がラオスを重要視している証左であり光栄である旨述べました。
これに対し,河野大臣より,トンルン首相からかつて要請のあった財政安定化支援は,着実に実施している,東京でのラオス・フェスティバル等を通じて,両国の文化交流,相互理解を促進していきたいと述べました。
(2)また,北朝鮮,南シナ海問題を含む地域・国際場裡の課題についても率直な意見交換を行いました。
3 パンカム・ヴィパワン国家副主席への表敬
(1)パンカム国家副主席は,これまでの日本政府・国民からの重層的な支援に感謝,特に自分の出身地であるフアパン県に植樹された桜が大きく育つように関係を強化していきたい旨述べました。
これに対し,河野大臣より,先月,国連開発計画委員会によるレビューにおいてラオスが第1回目のLDC卒業要件を満たしたことに祝意を表したい,パンカム国家副主席は教育スポーツ大臣時代より,日本との交流に尽力されてきた,教育分野では初等教育における算数学習プロジェクトが進行中,中学校建設案件も引き続き継続しており,ラオスの教育環境改善,質の向上に尽力したい旨述べました。
(2)また双方は,東京オリンピック・パラリンピックに向け,両国間で協力が進んでいることを高く評価しました。河野大臣からは,ラオスの皆さんを2020年,東京でお迎えできることを楽しみにしている旨述べました。