報道発表

松本外務大臣政務官のフランス訪問(結果)

令和7年2月14日

 2月10日から13日まで、松本尚外務大臣政務官はフランス共和国のパリを訪問したところ、概要は以下のとおりです。

1 フランス主催AIアクション・サミット等への出席

 2月11日、松本政務官は、フランス主催AIアクション・サミットの全体会合、「人工知能と人権、民主主義及び法の支配に関する欧州評議会枠組条約」署名式及びAIアクション・サミットのサイドイベントである欧州評議会主催ワークショップ「グローバルAIガバナンスにおけるアフリカの関与」へ出席しました。

2 コーマンOECD事務総長との会談

コーマンOECD事務総長と握手する松本政務官

 2月11日、松本政務官は、マティアス・コーマン経済協力開発機構(OECD)事務総長(Mr. Mathias Cormann, Secretary-General of the Organization for Economic Co-operation and Development (OECD) )と会談し、AI分野等でのOECDとの協力やインドネシア共和国とタイ王国のOECD加盟プロセス支援について意見交換を行いました。また、松本政務官から、スタンダードセッターとしてのOECDの役割は重要であり、このようなOECDに対する日本のコミットメントは不変である旨述べました。

3 ビロル国際エネルギー機関事務局長との会談

ビロルIEA事務局長と会談する松本政務官

 2月12日、松本政務官は、ファティ・ビロル国際エネルギー機関(IEA)事務局長(Dr. Fatih Birol, Executive Director of the International Energy Agency)と会談し、エネルギー安全保障、気候危機、地政学的リスクに包括的に取り組む重要性に言及した上で、世界のエネルギー安全保障上のIEAの重要な役割を再確認しました。また、両者は引き続き緊密に協力していくことで一致しました。

4 パリ日本文化会館視察

 2月12日、松本政務官は、パリ日本文化会館を視察しました。同館は、独立行政法人国際交流基金が、日仏両国の企業からも支援を得て運営する日本文化発信及び日仏文化交流の拠点です。松本政務官は、同会館の鈴木仁(すずき・ひとし)館長の案内で、展覧会「襖の世界」と合わせ、ホール、図書室、茶室を始めとする館内の施設を視察し、同会館の活動を通じた日仏文化交流の現状等について説明を受けました。

5 ユネスコ邦人職員との懇談

ユネスコ事務局の邦人職員と絵画の前で写真撮影する松本政務官

 2月12日、松本政務官は、国連教育科学文化機関(ユネスコ)事務局の邦人職員と懇談し、激励の言葉を述べるとともに、文化遺産の保護を始めとする日本政府の貢献やユネスコの直面する課題等について意見交換を行いました。

6 サン=マルタン仏対外貿易・在外仏人担当大臣との会談

サン=マルタン大臣と両国国旗の前で握手する松本政務官

 2月12日、松本政務官は、サン=マルタンフランス共和国対外貿易・在外仏人担当大臣(H.E. Laurent Saint-Martin, Minister Delegate for Foreign Trade and French Nationals Abroad)と会談し、日仏協力のロードマップの下、自由で開かれたインド太平洋の実現、法の支配に基づく国際秩序の維持・強化に向けて一層緊密に協力するべく意見交換を行いました。 サン=マルタン大臣からは、経済産業・安全保障分野等における協力を一層強化していきたいとの発言があるとともに、大阪・関西万博への大きな期待が表明されました。
 また、松本政務官から、現在仏国内に滞在しているポール・ワトソン容疑者の事案に関して、本件は捕鯨に対する考え方とは関係なく、法執行の問題であると説明し、フランス政府に日本の立場を明確に伝えました。

7 日仏商工会議所関係者との懇談

 2月12日、松本政務官は、パリの日仏商工会議所関係者と懇談し、日仏間のビジネスの現状や課題、日系企業のアフリカ進出、経済広域担当官の役割等について意見を交わしました。

8 ソアリヒ仏語圏・国際連携担当大臣との会談

ソアリヒ大臣と会談する松本政務官

 2月13日、松本政務官は、タニ・モアメド=ソアリヒ・フランス共和国欧州・外務大臣付仏語圏・国際連携担当大臣(H.E. Thani Mohamed Soilihi, Minister Delegate for Francophonie and International Partnerships)と会談し、日仏関係及びシリア情勢について意見交換を行いました。
 松本政務官から、海上安全保障分野を含む日仏の協力を確認するとともに、シリアの安定化に向け、日仏で協力していくことで一致しました。
 ソアリヒ大臣からは、海洋や第三国における日仏協力及びシリアに関する仏の立場について説明されるとともに、インド太平洋、中東を始め、様々な地域や国際社会の課題について日仏で協力していきたい旨の発言がありました。

9 ユルマズ・トルコ共和国外務副大臣との会談

ユルマズ副大臣と会談する松本政務官

 2月13日、松本政務官は、ヌフ・ユルマズ・トルコ共和国外務副大臣(Dr. Nuh YILMAZ, H.E. Deputy Minister for Foreign Affairs, the Republic of Türkiye)と会談し、シリアに係る閣僚級会合に関連して最近のシリア情勢について意見交換を行い、引き続きの連携を確認しました。

10 シリアに係る閣僚級会合出席

会合で発言する松本政務官
閣僚級会合出席者の集合写真

 2月13日、松本政務官は、仏政府主催の「シリアに係る閣僚級会合」に出席しました。同会合では、ジャン=ノエル・バロ・フランス共和国欧州・外務相(H.E. Mr. Jean-Noël BARROT, Minister for Europe and Foreign Affairs of the French Republic)が司会を務めました。
 松本政務官からは、シリアの将来はシリア人自身が決めるべきであるものとの日本の立場を表明しました。その上で、日本として、困窮する全てのシリア人に対する支援、特に日本の災害復興等の知見を生かした支援や、国づくりの基礎となる人の育成が重要との考えを表明しました。
 また、会合の終盤には、エマニュエル・マクロン・フランス共和国大統領(H.E. Mr. Emmanuel Macron, President of the French Republic)が出席し、参加各国に対して、シリアの安定に向けて協働するよう呼びかけました。


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