報道発表
G7外相会合の実施
1 3月25日午後8時頃から約4時間20分,茂木敏充外務大臣は,G7外相会合に出席したところ,概要は以下のとおりです。本日の会合は,G7外相会合としては初めて,テレビ会議形式で行いました。
2 参加したG7外相は,新型コロナウイルスへの対応について,G7首脳会議の議論を踏まえ,外相間でも連携を確認しました。茂木大臣からは,日本の取組や教訓を紹介しつつ,G7及び国際社会として5点が重要であると発言し,G7外相からも同様の発言があり,共通の認識を確立しました。
(1)教訓・知見のG7及び国際社会での共有
(2)水際対策における関係国間での連携
(3)治療薬やワクチンの開発における官民の取組強化,国際協力
(4)各国に在留している国民の安全確保,人・モノの移動について,必要最低限の輸送手段の確保に向けた協議
(5)今後,感染拡大が懸念される途上国支援におけるG7のイニシアティブの発揮
3 また,G7外相は,地域情勢についても議論し,中でも北朝鮮については,G7の最優先課題の一つとして,茂木大臣がリードする形で議論を行いました。累次の弾道ミサイルの発射に関し,国際社会として,これを容認できないとの認識で一致し,G7として,北朝鮮の全ての大量破壊兵器及びあらゆる射程の弾道ミサイルのCVIDに向け,米国の取組を支持し,また,安保理決議の完全な履行のためにG7各国が緊密に連携することを改めて確認しました。拉致問題についても茂木大臣から早期解決に向け改めて各国外相の理解と協力を呼びかけ,賛同を得ました。
4 G7外相は,アジア情勢について議論する中で,中国についても議論しました。中国が,自由で開かれたルールに基づく国際システムにおいて,建設的な役割とより大きな責任を果たすことを促していくため,G7が緊密に連携していくことが重要であるとの認識を改めて確認しました。
5 G7外相は,イランを含む中東情勢についても意見交換を行い,茂木大臣からは,3月20日の日イラン外相電話会談等の機会を通じてザリーフ・イラン外相に対して核合意の遵守やイランが中東地域で建設的な役割を果たすことを求めている旨説明しつつ,日本として引き続き地域の緊張緩和及び情勢の安定化に向けて外交努力を継続していく旨述べました。
6 その他の地域情勢についても活発な議論が行われ,茂木大臣から,日本の立場をしっかりと説明しつつ,積極的に議論に参加しました。国際社会が様々な課題に直面する中,G7外相間で,引き続き連携していくことを確認しました。
[参考]G7外相会合
茂木外務大臣の他,米国,イタリア,フランス,カナダ,ドイツ,英国の外相及びEUの上級代表が参加。本年の議長は,米国のポンペオ国務長官。