報道発表
アフガニスタンに対する国連児童基金を通じた無償資金協力
「小児感染症予防計画」に関する書簡の交換
1 本27日(現地時間同日),アフガニスタン・イスラム共和国の首都カブールにおいて,我が方鈴鹿光次駐アフガニスタン大使と先方アデル・ホドル国連児童基金(UNICEF)アフガニスタン事務所代表(Ms. Adele Khodr, Representative, United Nations Children's Fund Afghanistan Country Office)との間で,9億7,800万円の無償資金協力「小児感染症予防計画」に関する交換公文の署名式が行われました。
2 アフガニスタンの保健指標は,開発途上国の中でも劣悪で,特に5歳未満の子供の死亡率は,出生1,000人あたり91人と,世界で16番目に高い状況にあります(2017年,UNICEF)。これまで我が国をはじめとする国際社会はUNICEFやWHO等と協力して,ポリオ等の感染症予防対策を支援してきていますが,引き続き国際的な取組が必要とされています。
3 この計画は,UNICEFを通じ,アフガニスタン全土において,137万人の1歳未満の児童に対し,定期予防接種活動において必要となるワクチン(ポリオ,BCG,麻疹,B型肝炎及び破傷風)を供与するとともに,1,003万人の5歳未満の児童を対象としたポリオワクチン接種キャンペーンの実施や,新生児と母親の命を守るため,250万人の女性を対象に破傷風ワクチン接種支援を行うものです。この計画の実施により,アフガニスタン全国におけるポリオ等小児感染症の予防・撲滅に貢献し,アフガニスタンの乳幼児死亡率の低下につながることが期待されます。
4 我が国は2016年5月のG7伊勢志摩サミットの機会に,中東地域安定のため3年間で総額約60億ドルの包括的支援を表明(PDF)しており,その一環として実施するものです。
[参考]アフガニスタン・イスラム共和国基礎データ
アフガニスタン・イスラム共和国は面積65.2万平方キロメートル(日本の約1.7倍),人口は約3,465万人(2016年,世界銀行)。1人当たりの国民総所得(GNI)は580米ドル(2016年,世界銀行)。