報道発表
ギニアビサウに対する国連世界食糧計画を通じた無償資金協力(食糧援助)に関する書簡の交換
1 11月20日(現地時間同日),ギニアビサウ共和国の首都ビサウにおいて,我が方江草恵子在ギニアビサウ参事官(セネガルにて兼轄)と先方川口紀代美国連世界食糧計画(WFP)ギニアビサウ事務所代表(Mrs. Kiyomi Kawaguchi, Guinea Bissau Representative and Country Director, the United Nations World Food Programme)との間で,ギニアビサウに対するWFPを通じた食糧援助として供与額2億6,000万円の無償資金協力に関する書簡の交換が行われました。
2 ギニアビサウは,1990年代に発生した内戦により,国内インフラが大きな打撃を受け,農作物の生産資機材の不足や貯蔵施設の未整備が起こり食料事情の悪化を招きました。その後も相次ぐ内戦及びクーデター等で現在も国内情勢が不安定な状態が続いているため,多くの開発ドナーが二国間の援助を見合わせており,いまだ多くの国民が貧困に苦しんでいます。
3 今回の協力は,ギニアビサウ政府の要請を踏まえ,WFPを通じ,食料(東日本大震災の被災地で生産された魚缶詰等)を供与することにより,同国の食料安全保障を改善し,開発課題の解決に寄与すること等を目的として実施するものです。
これにより,ギニアビサウ全8州における約17万人の小学生の学校給食と,東部及び北部の合計3州における約2千人の栄養失調状態にある乳幼児の食料が提供されます。さらに,今回の支援で供与する食料の一部を5州における小規模農家1万世帯から買い上げることを通じ,これら世帯の生計向上が実現することが期待されます。
4 我が国は,2016年8月に開催した第6回アフリカ開発会議(TICAD VI)において,アフリカにおける食料安全保障の促進を表明(PDF)しており,この協力は同表明を具体化するものです。
[参考]ギニアビサウ共和国基礎データ
ギニアビサウ共和国は,面積約3.61万平方キロメートル(日本の約10分の1),人口182万人(2016年,世界銀行),人口一人当たり国民総所得(GNI)は620米ドル(2016年,世界銀行)。