報道発表

日・ハンガリー外相会談

平成29年2月13日
日・ハンガリー外相会談1
日・ハンガリー外相会談2

 本13日,午後1時30分から午後2時20までの約50分間,岸田文雄外務大臣は,東京において,シーヤールトー・ペーテル・ハンガリー外務貿易大臣(H.E. Mr. Péter SZIJJÁRTÓ,Minister of Foreign Affairs and Trade,Hungary)と外相会談を実施しました。概要は以下のとおりです。

1 冒頭,岸田大臣から,3年ぶりのシーヤールトー大臣の訪日を歓迎するとともに,日本はハンガリーにとってアジア最大の投資国であり,両国間に力強い経済関係が存在することは喜ばしい旨述べました。 これに対し,シーヤールトー大臣から,再会を嬉しく思う旨応じつつ,ハンガリーとしても,日本企業のハンガリー経済への貢献を高く評価している旨述べました。

2 日・ハンガリー関係
 岸田大臣から,ハンガリーには,民主化直後から製造業を中心に151社の日本企業が進出し,3万1,000人の雇用を創出し,地域に根付いた堅実な活動によりハンガリー経済に貢献していることに言及し,引き続き,投資環境改善等に向けたハンガリー政府の支援を要請する旨述べました。
 シーヤールトー大臣から,ハンガリー政府としても,日本企業の新規進出や投資の拡大を支援するため,税制改革などにより,環境改善に向けて尽力することを確認しました。

3 日EU協力,日ヴィシェグラード4(V4)協力
 両大臣は,両国が,日EU経済連携協定(EPA)日EU戦略的パートナーシップ協定(SPA)の早期の大枠合意に向けて協力することで一致しました。また,シーヤールトー大臣から,ハンガリーが本年後半からV4議長国になることに触れつつ,「V4+日本」の枠組における日本との更なる協力強化への意思を表明したのに対し,岸田大臣から,日本は,EUの中で益々影響力を強めるV4との協力を重視している旨応じました。

4 地域及び国際情勢
 両大臣は,アジアと欧州双方で法の支配に基づく国際秩序への挑戦が生じているとの現状認識に立ち,力による一方的な現状変更の試みは許されず,全ての当事国が国際法を遵守し,紛争を平和的に解決すべきこと,また,国際社会が一致して法の支配の重要性を明確に発信すべきとの立場を共有していることを確認しました。
 その上で,基本的価値を共有する両国が,法の支配に基づく国際秩序を堅持するため,これまで以上に緊密に協力していくことで一致しました。
 また,両大臣は,12日の北朝鮮によるミサイル発射は断じて容認できず,断固たる姿勢でこれに応じるべきとの点で一致しました。
 さらに,両大臣は,テロとの闘いや難民問題といった国際社会が直面する課題についても意見交換を行いました。

日ヴィシェグラード4(V4):ポーランド,チェコ,スロバキア及びハンガリーによる地域協力の枠組み。1991年にハンガリーのヴィシェグラードで創設された。日本とは,外相,高級事務レベルの対話に加え,経済・投資促進,開発協力,気候変動,省エネルギー,東方パートナーシップ等の分野において「V4+日本」協力が進められている。


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