報道発表

第22回国際海底機構総会及び理事会における選挙結果
(理事国選挙,法律・技術委員会選挙及び財政委員会選挙)

平成28年7月25日

1 7月12日から22日まで,ジャマイカにおいて第22回国際海底機構(ISA)総会及び理事会が開催され,我が国は総会において理事国に全会一致で再選されました。我が国は,1996年の第1回理事国選挙以来,一貫して理事国に選出されており,今次再選により,2017年から2020年の間,新たな任期を務めることとなります。

2 また,同総会では,理事会の補助機関である財政委員会の委員選挙も実施され,我が国が候補者として指名した大沼寛在メキシコ日本国大使館一等書記官が全会一致で選出されました。更に,理事会においては,理事会の補助機関である法律・技術委員会の委員選挙が実施され,我が国が候補者として指名した岡本信行石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)金属資源技術部海洋資源技術課長が全会一致で選出されました。両委員は,2017年から2021年の間,それぞれの委員会で任期を務めることとなります。

3 海洋立国である我が国は,国連海洋法条約(UNCLOS)を中心とした海洋法を基礎とする海洋法秩序の健全な発展を重視しており,同条約に基づき設置されたISAの活動に対し,人的・財政的側面の双方で積極的に関与し,深海底に関する法秩序の強化に貢献していく考えです。

(参考1)国際海底機構
 ISAは,国連海洋法条約(UNCLOS)に基づき,同条約のすべての締約国を構成国として,1994年11月16日に設立された。事務局はジャマイカの首都キングストンに置かれている。ISAは,UNCLOSが「人類の共同の財産」と規定した深海底の鉱物資源の管理を主たる目的とし,UNCLOS及び同条約の実施協定の規定に従って,深海底における活動を組織・管理する。

(参考2)理事会
 理事会は,ISAの執行機関として,個別の政策を定める権限を有する。予算案,規則案の総会への提出,資源探査のための業務計画の承認及び監督等を行う。理事国の定数は36か国。任期4年。2年に一度,約半数の国の改選選挙が行われる。

(参考3)財政委員会
 理事会の補助機関として設置。ISAの財政規則・手続案等の策定,ISA構成国の分担金の割り当て,ISAの年次予算案等の財政に関する事項等について総会及び理事会に対し勧告を行う。定員は15名。任期5年。総会にて選出。

(参考4)法律・技術委員会
 理事会の補助機関として設置。理事会の要請に基づいたISAの任務に関する勧告,深海底における活動に関する業務計画の検討及び理事会への勧告,環境評価の作成,ISAの規則・手続の作成及び理事会への提出等を行う。原則として15人の委員で構成されるが,理事会は,必要な場合には,委員の人数を増加させることについて決定することができ,次期委員の人数は30人となった。任期5年。理事会にて選出。

(参考5)我が国とISAとの関係

(1)我が国は,深海底鉱物資源に携わる国として,ISAの設立以来,一貫して理事国に選出されている。また,理事会の機関である法律・技術委員会及び財政委員会でも一貫して我が国指名の委員が選出されている。

(2)我が国は,ISAの最大の分担金拠出国であり,2015年は約84万米ドルを拠出した。

(3)我が国からは,深海資源開発株式会社(DORD)及び独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が,ISAの概要調査・探査規則に従い探査活動中。


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