報道発表
フォン・ヘーベル国際刑事裁判所書記による黄川田外務大臣政務官表敬
本25日,黄川田外務大臣政務官は,ハーマン・フォン・ヘーベル国際刑事裁判所(ICC)書記(Mr. Herman von HEBEL, Registrar, International Criminal Court)の表敬を受けたところ,概要は以下のとおりです。
1 冒頭,黄川田政務官から,我が国のICCに対する支持を述べつつ,今般,我が国とICCとの間でジュニア・プロフェッショナル・オフィサー(JPO)派遣取決めが署名されたことについて,今後,日本人の若い世代の方々にとってICCで働く機会の増大につながるよう期待を表しました。また,国際社会における法の支配を推進する観点からも,我が国として人的貢献を含めICCと協力していきたい旨を述べました。
2 これに対し,フォン・ヘーベル書記から,ICCの活動に対する日本の積極的な貢献に謝意を示し,ICCがより普遍的な機関として効果的な活動ができるよう取り組む上での日本の引き続きの協力に期待が示されました。
3 この他,フォン・ヘーベル書記から,ICCにおける現状と課題についての説明があり,有意義な意見交換が行われました。
(参考1)国際刑事裁判所(ICC)
国際社会全体の関心事である最も重大な犯罪(集団殺害犯罪,人道に対する犯罪,戦争犯罪)を犯した個人を,国際法に基づき訴追・処罰するための,史上初の常設の国際刑事法廷。設立条約であるICCローマ規程は,1998年7月に採択され,2002年7月1日に発効。我が国は2007年7月17日に加入書を寄託し,同年10月に105番目の加盟国となった。2016年1月現在の締約国数は123。裁判所の所在地はオランダのハーグ。
(参考2)ハーマン・フォン・ヘーベルICC書記(オランダ出身)
オランダ外務省で上級法律顧問を務めた後,2001年から旧ユーゴスラビア国際刑事裁判所で上級法務官として勤務。その後,2006年からはシエラレオネ特別法廷,2009年からレバノン特別法廷でそれぞれ次席書記及び書記を歴任。2013年4月にICC書記に就任し,書記局の責任者としてICCの行財政を統括する。
(参考3)ジュニア・プロフェッショナル・オフィサー(JPO)派遣制度
国際機関勤務を希望する若手日本人を,日本政府(外務省)の経費負担により原則2年間国際機関に派遣し,勤務経験を積む機会を提供することにより正規職員への途を開くことを目的とした制度。