報道発表
セントビンセント及びグレナディーン諸島に対する無償資金協力に関する書簡の交換
1 本21日(現地時間20日),セントルシアのロドニー・ベイで開催中のカリブ共同体(カリコム)外交・共同体関係理事国会議(外相会合)の機会に実施された日・セントビンセント及びグレナディーン諸島二国間会談の冒頭,中山泰秀外務副大臣立ち会いの下,我が方手塚義雅駐セントビンセント大使(トリニダード・トバゴにて兼轄)と先方カミロ・ゴンザルベス外務・対外貿易・商業・情報技術大臣(Senator the Hon. Camillo Gonsalves, Minister of Foreign Affairs, Foreign Trade, Commerce and Information Technology)との間で,我が国の中小企業製品を活用した供与額2億5,000万円の無償資金協力に関する書簡の交換が行われました。
2 セントビンセント及びグレナディーン諸島では,外部経済の動向,気候変動・自然災害の影響を受けやすいという小島嶼開発途上国特有の脆弱性への対処が大きな課題となっています。特に,同国政府は,2013年末の集中豪雨被害により大きな打撃を被ったインフラの再建等に取り組んでいます。
我が国は,2014年7月に開催された日・カリコム首脳会合及び同年11月に開催された第4回日・カリコム外相会合において,我が国の対カリコム政策の第一の柱として「小島嶼開発途上国特有の脆弱性克服を含む持続的発展に向けた協力」を掲げ,我が国の技術や知見を活かし,防災,環境・気候変動,エネルギー,廃棄物処理,水産等の分野においてカリコム諸国への支援を継続していくことなどを表明しています。
3 今回の協力は,このような対カリコム諸国支援の一環として行われるものであり,小島嶼開発途上国特有の脆弱性を抱え,持続的な経済社会開発に取り組むセントビンセント及びグレナディーン諸島に対し,インフラの再建等に必要な資機材を購入するための資金を供与するものです。また,今回の協力は,セントビンセント及びグレナディーン諸島の要望や開発ニーズに基づく日本の中小企業の製品を供与することを通じ,同国の経済社会開発を支援するのみならず,それらの中小企業の製品に対する認知度の向上を図り,継続的な需要を創出し,我が国の中小企業の海外展開を力強く支援するものです。
(参考)セントビンセント及びグレナディーン諸島基礎データ
セントビンセント及びグレナディーン諸島はカリブ海南端に位置する,面積約389km2(五島列島の福江島とほぼ同じ),人口約10.9万人(2013年,世界銀行)の小島嶼国。人口1人当たりの国民総所得(GNI)は約6,580米ドル(2013年,世界銀行)。